ヒナフキンの縄文ノート

スサノオ・大国主建国論から遡り、縄文人の社会、産業・生活・文化・宗教などの解明を目指します。

2020-01-01から1年間の記事一覧

縄文ノート36(Ⅲ-6) 火焔型土器から「龍紋土器」へ

霊(ひ)信仰からスサノオ・大国主建国論を書き、邪馬台国論へと進めた私は、霊(ひ)信仰から縄文研究に入り、母系制社会の地神(地母神)信仰と天神信仰・山神信仰(神那霊山信仰)・神籬(霊洩木)神木信仰・性器信仰、龍宮神話の龍神信仰と海蛇信仰、蛇…

縄文ノート35(Ⅲ-5) 蓼科山を神名火山(神那霊山)とする天神信仰

2020年8月の縄文社会研究会・東京の八ヶ岳合宿で、私は茅野市の中ツ原遺跡と原村の阿久遺跡から蓼科山信仰を確認でき、諏訪大社の神長官守矢邸のみさく神(ミシャクジ神)社叢と合わせて縄文時代に天神信仰(神那霊山=神名火山信仰)があったことを確信し、…

縄文ノート34(Ⅲ-4) 霊(ひ)継ぎ宗教論(金精・山神・地母神・神使文化)

2020年3月に「縄文ノート9 祖先霊信仰(金精・山神・地母神信仰)と神使文化を世界遺産に」で紹介たものですが、縄文宗教論として欠かせないのでここに再掲します。 私が縄文の世界遺産登録を2015年に提案したのは、この群馬県片品村で世界的な縄文遺跡が…

縄文ノート33(Ⅲ-3) 「神籬(ひもろぎ)・神殿・神塔・楼観」考

八ヶ岳合宿2020に向けた「縄文ノート32 縄文の『女神信仰』考」では母系制社会の霊(ひ)信仰について分析しましたが、この「縄文ノート33 『神籬(ひもろぎ)・神殿・神塔・楼観』考」では、縄文の霊(ひ)信仰が「神籬(霊洩木)=御柱=心柱」信仰や巨木…

縄文ノート32(Ⅲ-2) 縄文の「女神信仰」考

2020八ヶ岳合宿に向けたレジュメ(報告の要約)のこの「縄文の『女神信仰』考」では、縄文人の宗教が霊継(ひつぎ)を願う霊(ひ)信仰=祖先霊信仰であるとともに、農作物の再生を願う縄文農耕の誕生を示していることを検討しました。 そして、今後の縄文研…

縄文ノート31(Ⅲ-1) 大阪万博の「太陽の塔」「お祭り広場」と縄文

「Ⅰ合宿概要」「Ⅱ縄文農耕・縄文食考」に続き、「Ⅲ縄文宗教論」の11のレジュメを順次、紹介します。 私の縄文との出会いは3段階になります。 最初の出会いは雑誌で岡本太郎氏の火炎型土器を知った時で、縄文アートに衝撃を受け、「太陽の塔」への関心に繋が…

縄文ノート30(Ⅱ-6) 「ポンガ」からの「縄文土器縁飾り」再考

「吹きこぼれ」と「お焦げ」から縄文土器鍋の縁飾りのデザインが吹きこぼれの「泡だち」ではないかと考え、ドラヴィダ族の「ポンガロー、ポンガロー」と青森・秋田・茨城・新潟・長野の「ホンガ ホンガ」「ホンガラ ホンガラ」の宗教的な繋がりを考えるとと…

縄文ノート29(Ⅱ-5)  「吹きこぼれ」と「おこげ」からの縄文農耕論 

イネや粟のプラントオパール、イネのDNA分析などから縄文時代の米や雑穀栽培は物理的に証明されていると考えますが、「弥生時代命」のみなさんはどうしても認めたくないようです。 私は「CSI:科学捜査班シリーズ」や20年を超える連続ドラマの最長記録…

縄文ノート28(Ⅱ-4) ドラヴィダ系海人・山人族による稲作起源論  

2020八ヶ岳合宿後のに、ずいぶん前に買っていた大野晋氏の『日本語とタミル語』を引っ張り出して読み直し、さらに図書館で借りて中尾佐助・佐々木高明氏の照葉樹林文化論を読み、これまでに書いてきた「縄文稲作起源」について再考し、長江稲作起源論批判を…

縄文ノート27(Ⅱ-3) 縄文の「塩の道」「黒曜石産業」考

縄文社会研究会・東京の「2020八ヶ岳合宿」に向けた縄文農耕論のレジュメ「縄文農耕からの『塩の道』『黒曜石産業』考」にその後、加筆・修正しました。 人類が基本的に海岸ルートで拡散したと私が考えた理由は、年間を通して貝やカニ、小魚などの食料確保の…

縄文ノート26(Ⅱ-2) 縄文農耕についての補足

縄文社会研究会・東京の2020八ヶ岳合宿に向けた資料「『人類の旅』と『縄文農耕』、『3大穀物単一起源説』」(縄文ノート25)の補足資料です。 チンパンジーの分布と食性、「麦・粟・稗・黍」の海の道、縄文イネのルーツ、穀物名などの倭音・呉音・漢音の比…

縄文ノート25(Ⅱ-1) 「人類の旅」と「縄文農耕」、「3大穀物単一起源説」

2014年6月に縄文社会研究会に向けて書いたレジュメを2020年2月に「縄文ノート5」としてアップしましたが、「2020八ヶ岳合宿」に向けて修正し、さらに修正したものです。 生物や人類、犬などの系統樹が作成されながら、農産物や植物のDNA分析から系統樹…

縄文ノート24(Ⅰ-5) スサノオ・大国主建国からの縄文研究

私の原点であるスサノオ・大国主建国論からの縄文研究の方法について整理しました。 日本の縄文研究が足踏みしている第1の根本的な原因は、古事記・日本書紀(記紀)神話に書かれたスサノオ・大国主16代の神話を後世の創作として、建国史の解明を放棄した点…

縄文ノート23(Ⅰ-4)  2020八ヶ岳合宿報告

これまで私は主にスサノオ・大国主建国論、八百万神の霊(ひ)・霊継(ひつぎ)宗教、人類の旅、農耕起源、母系制社会、出雲大社から縄文社会・文化を見てきましたが、今回の合宿の見学でスサノオ・大国主一族の神籬(ひもろぎ=霊洩木)信仰、神名火山(神…

縄文ノート22(Ⅰ-3) 2020八ヶ岳合宿 見学資料

8月3~5日の縄文社会研究会・東京の参加者向けに作成した資料です。前年の各施設での写真やHPを利用して作成した単なる案内ですが、この地域の縄文遺跡見学の参考資料としていただければと掲載しました。 ポストコロナの国際観光に向けて、私は「日本中…

縄文ノート21(Ⅰ-2) 2019八ヶ岳縄文遺跡見学メモ 

2019年10月30・31日に八ヶ岳周辺の縄文遺跡を見学後に作成したメモです。仕事のついでに群馬県や新潟県の縄文関係の博物館・資料館は見ていたのですが、お恥ずかしことに八ヶ岳周辺の施設見学は初めてでした。 あまりにも初歩的な感想ですが、これまで「スサ…

縄文ノート20(Ⅰ-1) 2020八ヶ岳合宿関係資料リスト

2020年7月から、縄文農耕・縄文食論、縄文宗教論、日本語起源論、日本列島人起源論、縄文文化・文明論について書き続けてきました。 縄文社会研究会・東京の8月3~5日の「八ヶ岳合宿」に向けた資料1~11と、合宿後の資料12~31(継続中)を、順次、アッ…

縄文ノート19 太田・覚張氏らの縄文人「ルーツは南・ルートは北」説は成立するか?

本日、10月18日の『東京新聞』は「縄文人のルーツは『南』に」という太田博樹東大教授と覚張隆史金沢大助教らの説を掲載しています。 愛知県田原市の2500年前の伊川津貝塚から発見された女性のDNAがアイヌ民族のDNAに極めて近く、バイカル湖近くで見つ…

縄文ノート18 ドラえもん宣言(海人・山人ドラヴィダ族宣言)

7月下旬から3カ月弱、縄文社会研究会・東京の八ヶ岳合宿を挟んでほぼ閉じこもりになり、日本語起源論と日本列島人起源論に集中し、DNA・言語・農耕・宗教・生活文化の分析を中心にこれまでの諸研究の成果を総合し、縄文人と倭語の起源がインド原住民のド…

縄文ノート17 縄文社会研究会・東京の八ヶ岳合宿報告

コロナで休んで以来、さらに8月3~5日の縄文社会研究会(東京)の八ヶ岳合宿の準備とまとめに1か月以上、かかりきりになりました。 蓼科山の神那霊山(神奈火山)信仰が縄文時代に遡ることを阿久遺跡の立石・石列と中ツ原8本柱巨木建築から確認するとと…

縄文ノート16 縄文社会研究会(東京)・八ヶ岳合宿

8月3~5日、縄文社会研究会(東京)では、遺跡めぐりの八ヶ岳合宿を行うことになりました。 岡本太郎さんは「縄文に帰れ」「本土が沖縄に復帰するのだ」と発言し、火炎式土器に深海をイメージしていたとされますが、長野から富山・新潟・群馬・山梨などに…

新型コロナウィルスのため、しばらく休止します。

私は新型コロナウィルスによる戒厳令的な「外出・営業抑制」に対し、3月下旬の海外旅行者・帰国就業者留学生の感染の発症のピークは4月11日をピークに約6日周期で減少しており、緊急事態宣言など必要なく、「クール」で賢い日本型の対策でいい、と主張し…

「神話探偵団133 「大国主王墓」を捜す」の紹介

Gooブログ「ヒナフキンのスサノオ・大国主ノート」で、「神話探偵団133 「大国主王墓」を捜す 」をアップしました。2016年11月の「『大国主王墓』想定地メモ」の表をレジュメに書き換えました。https://blog.goo.ne.jp/konanhinaGooブログ「ヒナフキンのス…

「神話探偵団132 播磨国風土記からみたスサノオ・大国主の国づくり」の紹介

Gooブログ「ヒナフキンのスサノオ・大国主ノート」で、「神話探偵団132 播磨国風土記からみたスサノオ・大国主の国づくり―槍と鋤、丹と鉄の国づくり」をアップしました。https://blog.goo.ne.jp/konanhina2015年9月に書いた「播磨国風土記からみたスサノオ…

縄文ノート15 自然崇拝、アニミズム、マナイズム、霊(ひ)信仰

江戸時代の「日向・日南(ひな)」の屋号から、本家なので「ひなもと=日本」を明治になって役場に届けたところ「雛元」に勝手に変えられたというのが私の名字ですが、仕事で行った青森県東北町で「日本中央」(坂上田村麻呂伝承:袖中抄)の石碑に出合い、…

「神話探偵団132 古事記・播磨国風土記が明かす『弥生史観』の虚構」の紹介

Gooブログ「ヒナフキンのスサノオ・大国主ノート」で、「神話探偵団132 古事記・播磨国風土記が明かす『弥生史観』の虚構」をアップしました。https://blog.goo.ne.jp/konanhina 2014年6月に書き、『季刊 日本主義』26号(20140625)に掲載された原稿をもと…

縄文ノート14 大阪万博の「太陽の塔」「お祭り広場」と縄文

2018年12月の縄文社会研究会へのレジュメ「大阪万博のシンボル『太陽』『お祭り広場』『原発』から次へ」をもとに加筆しました。 「科学技術大国」「経済大国」の夢破れ、この20年でIT分野では韓国・中国に追い抜かれてしまった「失われた20年」に対し、20…

「日本列島文明論6 日本列島文明論メモ:サミュエル・ハンチントン『文明の衝突』より」の紹介

Livedoorブログの「帆人の古代史メモ」で「日本列島文明論6 日本列島文明論メモ:サミュエル・ハンチントン『文明の衝突』より」をアップしました。http://blog.livedoor.jp/hohito/ 私が文明論について始めて書いたのは2018年8月の「未来を照らす海人(あ…

「倭語論18 柿本人麻呂の漢字表記からの古代史分析」の紹介

Gooブログ「ヒナフキンのスサノオ・大国主ノート」で「倭語論18 柿本人麻呂の漢字表記からの古代史分析」をアップしました。https://blog.goo.ne.jp/konanhina 2019年7月に書いたレジュメ「柿本人麻呂の『「漢字2重表意(ダブルミーニング)用法』」をもと…

縄文ノート13 妻問夫招婚の母系制社会1万年

この小論は2014年8月のレジュメ「『縄文日本の会』での意見へのメモ―7.古代史に見られる民衆レベルの母系制社会について」と、2018年12月に書いたレジュメ「妻問夫招・夜這いの『縄文1万年』」を合体し、一部、言語論、土器(縄文)時代農耕論などを加筆…