「スサノオ・大国主ノート157 温羅(うら)は『吉備王・占(うら)』」の紹介
Gooブログに「スサノオ・大国主ノート157 温羅(うら)は『吉備王・占(うら)』」をアップしましたので紹介します。https://blog.goo.ne.jp/konanhina
母の出身集落が兵庫県たつの市揖保川町の「浦部(町史では占部説)」であり、吉備津神社の「温羅(うら)」を祀る「御釜殿」の横で乳幼児期を過ごしていたという偶然の符合があり、さらに両親が一時入所していた海側のケアハウスの前の雛山(父の名字は雛元です)から「阿曽ピンク石」の石棺の蓋が発見され、温羅の妻が「阿曽姫」で各地の阿曽が製鉄地であったという符合から、「温羅=占」王であり製鉄王であった、ということなどをまとめました。
また、すでに私は古出雲大社が2つの神名火山(神那霊山)を結ぶ聖線(レイライン=霊線)上に配置され、、大和・纏向の発生期の纏向型古墳群や大型建物、大国主を祭神とする穴師神社などが穴師山へ向かう聖線(参拝路)に添っており、箸墓古墳(私は大物主・百襲姫(ももそひめ:百曽姫)の夫婦墓説)もまた穴師山を向いていることを明らかにしてきましたが、吉備津神社にも宇賀神社(吉備国最古の稲荷神社)から、温羅を埋めた上に建てられた御釜殿、出雲の事代主を祀るえびす堂、スサノオの異母弟の建日方別(たけひかたわけ)を祀る岩山宮、環状石籬(かんじょうせきり:環状列石)などのある磐座(いわくら))を経て、神名火山(神那霊山)である吉備中山へ向かう聖線(参拝路)があることを明らかにしました。
死者の霊(ひ=魂=玉し霊)が神名火山(神那霊山)から天に昇るというスサノオ・大国主・吉備一族の建国の痕跡と吉備国を奪った天皇家の歴史が吉備津神社の2つの聖線から浮かび上がるのです。
本ブログの「縄文論」としても、日本の文化・文明が「縄文文化・文明」に根差しているのか、それとも通説のような弥生人(中国人・朝鮮人)による米食の「弥生文化・文明」により深く根差しているのかという重要なテーマの一環として、「古代郷土史」の1つとして吉備の「温羅王」と吉備津神社について考察した本論を見ていただければと思います。
私は前者の立場にたって、特に、共同・快楽進化説、母子主導進化説、縄文人Y染色体D型説、農耕語・宗教語のドラヴィダ語系倭音倭語説、糖質(芋豆穀実)・DHA(魚介)食文化説、採集栽培・漁労文明説、妻問夫招婚の母系制社会、縄文土器などの技術・芸術、霊(ひ)信仰(天神・海神・地神・神山・神籬・神使崇拝)など、縄文社会の内発的発展として八百万神信仰のスサノオ・大国主建国があるというところから、日本の文化・文明論を展開してきました。
「桃太郎」の物語に登場する黍団子ゆかりの「黍(吉備)の国」は、「粟(阿波)の国」とともに、鉄器水利水田稲作によるスサノオ・大国主一族の「葦原中国」「豊葦原水穂国」「委奴国(ふぃなのくに)」の建国以前の食・農耕文化を国名としており、今回は吉備国王・温羅の神名火山(神那霊山)信仰と鉄器文明社会への移行についてみていただければと考えます。 雛元昌弘
□参考□
<本>
・『スサノオ・大国主の日国(ひなのくに)―霊(ひ)の国の古代史―』(日向勤ペンネーム)
・『邪馬台国探偵団~卑弥呼の墓を掘ろう~』(アマゾンキンドル本)
<雑誌掲載文>
2012夏「古事記」が指し示すスサノオ・大国主建国王朝(『季刊 日本主義』18号)
2014夏「古事記・播磨国風土記が明かす『弥生史観』の虚構」(前同26号)
2015秋「北東北縄文遺跡群にみる地母神信仰と霊信仰」(前同31号)
2017冬「ヒョウタンが教える古代アジア”海洋民族像”」(前同40号)
2017冬「スサノオ・大国主建国論1 記紀に書かれた建国者」(『季刊山陰』38号)
2018夏「スサノオ・大国主建国論2 「八百万の神々」の時代」(『季刊山陰』39号)
2018夏「言語構造から見た日本民族の起源」(『季刊 日本主義』42号)
2018夏「スサノオ・大国主建国論3 航海王・スサノオ」(『季刊山陰』40号)
2018秋「『龍宮』神話が示す大和政権のルーツ」(『季刊 日本主義』43号)
2018冬「海洋交易の民として東アジアに向き合う」(前同44号)
2019春「漂流日本」から「汎日本主義」へ(前同45号)
<ブログ>
ヒナフキンのスサノオ・大国主ノート https://blog.goo.ne.jp/konanhina
帆人の古代史メモ(~115まで) http://blog.livedoor.jp/hohito/
帆人の古代史メモ2(116~) https://hohito2024.blog.jp/
ヒナフキンの邪馬台国ノート http://yamataikokutanteidan.seesaa.net/
霊(ひ)の国の古事記論 http://hinakoku.blog100.fc2.com/