ヒナフキンの縄文ノート

スサノオ・大国主建国論から遡り、縄文人の社会、産業・生活・文化・宗教などの解明を目指します。

2021-01-01から1年間の記事一覧

「縄文ノート88 子ザルからのヒト進化説」の補足修正3 

次男一家の保育所でコロナ感染者がでて、2週間休園(批判が多かったとみえて1週間に変更)になり、PCR検査で陰性後にリモートワークのある親たちの一家5人がやってきて手をとられ、しばらくまとまった原稿は書けませんでした。 「縄文ノート90 母系(…

縄文ノート89 1段階進化説から3段階進化説へ

人類の進化については、これまで寒冷化により熱帯雨林が減少して果物が乏しくなり、サバンナに降りて肉食(死肉あさりから狩猟へ)に代わり、脳機能が向上するとともに二足歩行と棍棒・槍の使用により手機能が向上し、獲物をメスに運ぶことによりさらに二足…

「縄文ノート88 子ザルからのヒト進化説」の補足修正2

今、「縄文ノート89 1段階進化説か3階進化説か」として、乳幼児段階、子ども段階、大人段階のそれぞれの進化について、メスと子ども、オスの役割を考察していますが、「言語能力」の進化についてメスと子ザルの役割について書いていなかったことに気づきま…

「縄文ノート88 子ザルからのヒト進化説」の補足修正

ゴリラ研究の山極寿一氏の本を数冊読みましたが、ゴリラからいきなりヒトの家族(父系制)や暴力・戦争、和平などに結び付けた話に入るのでいささかビックリし、スサノオ・大国主建国論から縄文社会研究、縄文人の起源、人類の誕生へと考察を進めてきた私と…

縄文ノート88 子ザルからのヒト進化説

妻問夫招婚のスサノオ・大国主建国論から縄文社会論へ進み、さらには人類の起源にまで遡り、「母系制社会の歴史」に迫ることができてきたように思います。 この間、頭を離れないのは「縄文87 人類進化図の5つの間違い」でもふれましたが2004年に書いた「人…

縄文ノート87 人類進化図の5つの間違い

「縄文ノート84 戦争文明か和平文明か」において、私は人類の「肉食起源説」に対して「糖質魚介食起源説」に達し、さらにイモや魚介食の採取が熱帯雨林でサルのメス・子どもによってもっぱら行われたと考え、「オス主導進化説」から「メス・子ザル主導進化説…

「縄文ノート85」の修正 210722

素人が限られたネットデータをもとに自分の頭で考えて「仮説的」に論を書き、あとで関係する基礎資料を読むにつれていろいろと修正点がでてきています。「縄文ノート85 『二足歩行』を始めたのはオスかメス・子ザルか」(210713)について、いくつか修正を行…

縄文ノート86 古代オリンピックとギリシア神話が示す地母神信仰

「縄文ノート76 オリンピックより『命(DNA)の祭典』をアフリカで!」を書いたところ、先日、友人が「1994年の夏 ギリシャ旅行をした時に撮った写真です。ひょっこり出てきました」とオリンピアの写真を送ってくれました。 縄文ノート76では古代ギリシア…

縄文ノート85の修正

昨日アップしました「縄文ノート85 『二足歩行』を始めたのはオスかメス・子ザルか」について、いくつか赤字で修正します。 ⑴ 「1 進化論検討の経過」をもうけ、表1を修正するとともに、4枚の図を追加しました。 ⑵ 「3 『進化論』の8つのテーマ」の番号…

縄文ノート85 「二足歩行」を始めたのはオスかメス・子ザルか

「縄文ノート81 おっぱいからの森林農耕論」「縄文ノート84 戦争文明か和平文明か」などで私は食の分析を通して、サルがヒトになったのは「メスと子ザル」による可能性が高いことを明らかにしてきました。 今西錦司・河合雅雄氏らのサルの研究から始まり、黒…

縄文ノート84 戦争文明か和平文明か

サルからヒトへの進化や文明史の検討において、文明の定義には「侵略・戦争・殺害・奴隷化」を基準として追加する必要があると考えるようになりました。 英ユニバーシティー・カレッジ・ロンドン(UCL)の研究チームは、5600万人の南北アメリカの先住民が…

縄文ノート83 縄文研究の7つの壁―外発的発展か内発的発展か

私は建築学科出身で、建築計画や地域計画、都市計画、まちづくりなどの仕事をしてきた歴史・考古学の門外漢ですが、全国各地の仕事先でスサノオ・大国主伝承に出合い、霊(ひ)信仰からスサノオ・大国主建国論をまとめ、さらに縄文社会研究に進みましたが、…

縄文ノート82 縄文文明論の整理から世界遺産登録へ

世界遺産委員会の諮問機関であるイコモスにより、「北海道・北東北の縄文遺跡群」の世界遺産登録にふさわしいとの勧告がなされたことを喜びたいと思います。4道県など関係者の粘り強い取り組みには支持・敬意を表してきましたが、縄文文化・文明の一部しか…

「縄文ノート81 おっぱいからの森林農耕論」の修正

記憶力がとみに衰え、「縄文ノート24 スサノオ・大国主建国からの縄文研究」において「高天原(甘木高台)からのニニギの『天下り』逃避行ルート」の図を書いていたことをすっかり忘れていましたので、追加しました。 縄文論とは直接には関係しませんが、「…

縄文ノート81 おっぱいからの森林農耕論

雑誌では『日経サイエンス』『ナショナル ジオグラフィック』、テレビでは『サイエンスZERO』をよく見るのですが、6月13日のNHKの「おっぱいの科学 “神秘の液体”の謎に迫る」は「肉食・戦争進化説」批判の「糖質・平和進化説」にかっこうの材料を与…

縄文ノート80 「ワッショイ」と山車と女神信仰と「雨・雨乞いの神」

アフリカからの神山天神信仰の伝播ルートに関心があり、6月17日NHKのBSプレミアムカフェ再放送の「雨を呼ぶ神 マチェンドラ ~ネパール・30万人の祈り~(2001年)」を見ていましたら、神木信仰の20mを超える山車とともに、なんと「ワッショイ ワッショ…

縄文ノート80 「ワッショイ」と山車と女神信仰と「雨・雨乞いの神」

アフリカからの神山天神信仰の伝播ルートに関心があり、6月17日NHKのBSプレミアムカフェ再放送の「雨を呼ぶ神 マチェンドラ ~ネパール・30万人の祈り~(2001年)」を見ていましたら、神木信仰の20mを超える山車とともに、なんと「ワッショイ ワッショ…

縄文ノート79 「縄文論」のテーマ別一覧表

「縄文文明世界遺産登録」を視野に入れ、これまで書いてきたものを「縄文文明の世界遺産登録へ」として整理を始めましたがいろいろと試行錯誤・紆余曲折をたどってきたこともあり、「縄文ノート48 縄文からの『日本列島文明論』」の修正作業などにとどまって…

「縄文ノート48 縄文からの『日本列島文明論』」の修正

200729→0826→0909→1112→210615 雛元昌弘 2020年7月29日に縄文社会研究会・東京の八ヶ岳合宿に向けた書いたレジュメを「縄文ノート48 縄文からの『日本列島文明論』」として11月12日にこのブログにアップし、さらに今回、大幅に赤字部分を修正しました。 大…

縄文ノート78 「大黒柱」は「大国柱」の「神籬(霊洩木)」であった

「縄文ノート69 丸と四角の文明論(竪穴式住居とストーンサークル))において、私は縄文時代の竪穴式住居は四角の柱組からすれば四角の平面形にするのが自然であるにも関わらず、円形平面にするのは不自然であり、そのルーツがアフリカの円形平面住宅にあり…

「縄文ノート77 「北海道・北東北の縄文遺跡群」世界文化遺産登録の次へ」の修正2

「縄文ノート77」の「図3 「文明」の基準をどこに置くか?―『産業文明』史観から『多元・多重文明史観』へ」を修正しました。 西欧中心主義者のギリシャ・ローマ・キリスト教文明を基準にした「西欧文明区分」や、中国清朝末期の知識人・梁啓超(ウィキペデ…

「縄文ノート77 「北海道・北東北の縄文遺跡群」世界文化遺産登録の次へ」の修正1

「縄文ノート77」の「7 全国の『縄文文化・文明』の世界遺産登録へ」を書き終えないままアップしてしまいましたので、「7 『縄文文明』の世界遺産登録へ」として修正します。 また、「図11 森の恵みを活かした縄文人の『循環型食文明』」を変更しました。…

縄文ノート77 「北海道・北東北の縄文遺跡群」世界文化遺産登録の次へ

三内丸山遺跡や大湯環状列石など4道県17遺跡で構成される「北海道・北東北の縄文遺跡群」について、ユネスコ(国連教育科学文化機関)の諮問機関のイコモス(国際記念物遺跡会議)が世界文化遺産への登録を勧告したことを、5月26日に文化庁が発表しました…

縄文ノート76 オリンピックより「命(DNA)の祭典」をアフリカで!

今、コロナ対策とオリンピックのどちらを優先するか、という議論が各国でなされていますが、そもそもオリンピックが「平和な世界の実現」にどれだけ貢献できるのか、「平和な世界の実現」のために必要な祭典は何なのか、考えてみました。 「西欧中心史観」は…

縄文ノート75 世界のビーナス像と女神像 

「縄文ノート32(Ⅲ-2) 縄文の『女神信仰』考」(201224)では、長野県茅野市の2つの遺跡の「縄文のビーナス」と「仮面の女神」などから、そのデザインが単なる描写ではなく、大きくお尻を誇張したシンボリックな表現をとった明確な造形意思があり、縄文人…

補足(縄文ノート74 縄文宗教論:自然信仰と霊(ひ)信仰)

今朝の日経新聞は2面で大きく「拙速な融和演出、危機を招く イスラエルとパレスチナが報復合戦」とトランプ政権の政策を批判した記事を載せ、11面では「聖地での衝突発端に」と解説するとともに、「欧州、パレスチナ支持デモ 独仏など反ユダヤ主義拡大も」…

縄文ノート74 縄文宗教論:自然信仰と霊(ひ)信仰

縄文文化・文明に関心を持つ方は、近代・現代文明に行き詰まりを感じ、縄文人の自然と調和した「持続可能な」「持続的発展可能な」生き方や社会のあり方、階級・男女・老若の格差がなく互いに助け合う共同体社会、個性的で豊かな力強い芸術、自然・生命を大…

縄文ノート73 烏帽子(えぼし)と雛尖(ひなさき) 

「えぼし」というと、『もののけ姫』の製鉄のタタラ場を率いる「エボシ御前」をイメージする若い人も多いと思いますが、とんがった古代の烏帽子(えぼし=えぼうし)のことです。なぜ日本の貴族・高官が「カラス帽子」をかぶるようになったのか、さらに、そ…

縄文ノート72 共同体文明論

私は岡山県吉備郡総社町(両親が岡山市空襲で焼けだされて移住)→岡山市(小学生)→姫路市(中学生・高校生)と移住したため地域コミュニティ(地域共同体)とは縁のない異邦人で、夏休みなどに母親の田舎で過ごした時だけ従兄弟たちとの血縁コミュニティの…

縄文ノート71 古代奴隷制社会論

「日本文明論」に取り組んで感じるのは、マルクスを含めた白人至上主義・西洋中心主義の文明論が「ギリシア・ローマ文明→ヨーロッパ文明」の発展として世界史全体をゆがめ、大多数の「アフリカ・アジア・原アメリカ文明」を野蛮・未開とみなしてきた歪曲です…