ヒナフキンの縄文ノート

スサノオ・大国主建国論から遡り、縄文人の社会、産業・生活・文化・宗教などの解明を目指します。

「帆人の古代史メモ112 沖縄復帰50年記念 特別展『琉球』」の紹介

 ライブドアブログ「帆人の古代史メモ」に「112 沖縄復帰50年記念 特別展『琉球』」をアップしました。http://blog.livedoor.jp/hohito

最終日直前の23日、東京国立博物館の「沖縄復帰50年記念 特別展『琉球』」(5月3日~6月26日)を見てきました。「王国時代の歴史資料・工芸作品、国王尚家(しょうけ)に伝わる宝物に加え、考古遺物や民族作品などのさまざまな文化財が一堂に会します」という案内に惹かれてでした。

 戦災を免れた琉球王家ゆかりの独特のデザインの漆工芸や衣装や、中国の影響の濃い書画など、初めて目にする豪華な国宝や模造復元は、明・清の朝貢国となり、日本と明・清、朝鮮、東南アジアなどを結んだ中継貿易の「万国津梁(ばんこくしんりょう:津=港、梁=橋)」の海人族の琉球国の文化の広がりと交易の豊かさを感じました。

 私は日本列島人起源論では、「海の道」を通ったドラヴィダ系海人(あま)・山人(やまと)族中心説であり、約2.7万年前の石垣島白保の旧石器人の日本最古の前身骨格をはじめとした考古遺物や、縄文時代対馬暖流を利用した琉球~北海道間の貝・黒曜石・ヒスイ交易、古事記に書かれた初代大和天皇の母・祖母が龍宮(筆者説=琉球)の姉妹であるという記載など大和天皇家との関係、日本語の琉球弁伝播説などに興味があったのですが、琉球と日本の関係についての展示はほんの付け足しで回避されていました。―「『龍宮』神話が示す大和朝廷のルーツ」「言語構造から見た日本民族の起源」(季刊日本主義)等参照

 2018年4~6月にすでに「沖縄の旧石器時代が熱い!」が国立科学博物館で行われていましたから2番煎じは避けて当然なのですが、当時はスサノオ大国主建国論に集中していて見に行けておらず、今回はない物ねだりでした。

 本ブログの「縄文論」においても、沖縄と北海道に濃いY染色体D型の分布、対馬暖流を利用した琉球~北海道間の貝・黒曜石・ヒスイ交易、琉球弁と倭音倭語の関係などについて考えてみていだければと思います。 雛元昌弘

 

□参考□

<本>

 ・『スサノオ大国主の日国(ひなのくに)―霊(ひ)の国の古代史―』(日向勤ペンネーム)

 ・『邪馬台国探偵団~卑弥呼の墓を掘ろう~』(アマゾンキンドル本)

<雑誌掲載文>

 2012夏「古事記」が指し示すスサノオ大国主建国王朝(『季刊 日本主義』18号)

 2014夏「古事記播磨国風土記が明かす『弥生史観』の虚構」(前同26号)

 2015秋「北東北縄文遺跡群にみる地母神信仰と霊信仰」(前同31号)

 2017冬「ヒョウタンが教える古代アジア”海洋民族像”」(前同40号)

 2018夏「言語構造から見た日本民族の起源」(前同42号)

 2018秋「『龍宮』神話が示す大和政権のルーツ」(前同43号)

 2018冬「海洋交易の民として東アジアに向き合う」(前同44号)

 2019春「漂流日本」から「汎日本主義」へ(前同45号)

<ブログ>

  ヒナフキンスサノオ大国主ノート https://blog.goo.ne.jp/konanhina

  ヒナフキンの縄文ノート https://hinafkin.hatenablog.com/

  帆人の古代史メモ    http://blog.livedoor.jp/hohito/

  邪馬台国探偵団              http://yamataikokutanteidan.seesaa.net/

  霊(ひ)の国の古事記論 http://hinakoku.blog100.fc2.com/