「戦争なき縄文1万5千年」の歴史とウクライナ戦争から、「縄文ノート164 生活者の女と戦士の男の『民主主義・平和・宗教』」(230413)を書きましたが、母系制社会論をまとめていくうちに、さらに拡張して「共同体・食・家族・自由」について付け加え、下のような表にまとめました。
普段、なにげなく使ってる「共同体・食・家族・民主主義・自由・平和・宗教」などの言葉も、紀元前13世紀頃にカナンの地を征服したイスラエル人により紀元前5~4世紀頃に成立したヘブライ語聖書(旧約聖書)の影響を受ける前と後では、母系制社会から父系制社会への転換にともない、その意味するところは大きく異なるのではないか、と私は考えています。
20万年の人類の歴史の中で、日本においては高群逸枝氏の論証によれば鎌倉時代まで婿取婚(招婿婚:筆説は妻問夫招婚)が残っていように長く母系制社会が続いているのであって、父系制社会のキリスト教の影響を受けたたかだか2千年の侵略・殺害・奴隷化・略奪を正当化し、その悪行の反動としての終末思想にとりつかれた西洋中心史観の基準で世界の未来を考えるわけにはいきません。
西洋中心史観に日本史を合わせるのではなく、縄文からの日本史に合わせて世界史を、思想史を変え、豊かで平和な未来世界を創るという意気込みを持った若い人たちの登場を期待したいと思います。
□参考□
<本>
・『スサノオ・大国主の日国(ひなのくに)―霊(ひ)の国の古代史―』(日向勤ペンネーム)
・『邪馬台国探偵団~卑弥呼の墓を掘ろう~』(アマゾンキンドル本)
<雑誌掲載文>
2012夏「古事記」が指し示すスサノオ・大国主建国王朝(『季刊 日本主義』18号)
2014夏「古事記・播磨国風土記が明かす『弥生史観』の虚構」(前同26号)
2015秋「北東北縄文遺跡群にみる地母神信仰と霊信仰」(前同31号)
2017冬「ヒョウタンが教える古代アジア”海洋民族像”」(前同40号)
2017冬「スサノオ・大国主建国論1 記紀に書かれた建国者」(『季刊山陰』38号)
2018夏「スサノオ・大国主建国論2 「八百万の神々」の時代」(『季刊山陰』39号)
2018夏「言語構造から見た日本民族の起源」(『季刊 日本主義』42号)
2018夏「スサノオ・大国主建国論3 航海王・スサノオ」(『季刊山陰』40号)
2018秋「『龍宮』神話が示す大和政権のルーツ」(『季刊 日本主義』43号)
2018冬「海洋交易の民として東アジアに向き合う」(前同44号)
2019春「漂流日本」から「汎日本主義」へ(前同45号)
<ブログ>
ヒナフキンのスサノオ・大国主ノート https://blog.goo.ne.jp/konanhina
帆人の古代史メモ http://blog.livedoor.jp/hohito/
ヒナフキンの邪馬台国ノート http://yamataikokutanteidan.seesaa.net/
霊(ひ)の国の古事記論 http://hinakoku.blog100.fc2.com/