「縄文ノート178 『西アフリカ文明』の地からやってきたY染色体D型日本列島人」のお知らせ
A4で47ページ、42824字、図50、表11。写真多数があり、この「はてなブログ」では容量オーバーで掲載できませんでしたので、GOOブログ「ヒナフキンのスサノオ・大国主ノート」に4つに分割してアップしましたのでご覧ください。https://blog.goo.ne.jp/konanhina
世界の女神信仰をまとめようと関係本を読み漁っていたのですが、1カ月かかって先に縄文人の誕生地についてまとめることにしました。
「縄文ノート177 約5000年前のスペイン女王が示すアフリカ・西欧西岸人類拡散説」を書き、その延長で縄文ヒョウタンの原産地のニジェール川流域に4000~3000年前の世界文化遺産の「ブルキナファソ古代製鉄遺跡群」と「米魚食」の「西アフリカ文明」があり、この地こそがY染色体D型の縄文人のルーツであるこれまでバラバラと書いてきましたが、ここで総まとめを行うことにしました。
環境・食料危機・格差拡大の分断・対立・戦争の時代にあって、世界中の人々がどのような共通価値感を持ちうるのか、わが国は存在感を高めるグローバルサウスの国々とどのように付き合っていくのかが問われている現在、アフリカから日本列島へのY染色体D型人の移動の解明は大きなインパクトを与えると考えたからです。
縄文人はY染色体D型人なのか、それとも東インド・ミャンマーあたりで「D型+O型」人となって日本列島にやってきたのかこれまで迷いに迷っていましたが、DNA・言語・食文化・宗教について書いてきたものを総合し、やっと後者に落ち着きました。また、人類は「西アフリカ→東アフリカ湖水地方」でDNA・言語・文化の多様化を遂げて世界に拡散したのか、それともメソポタミア、インダス、南・東南アジアの中継点で多様化を遂げて拡散したのかについても、元は後者で考えていましたが、現在は「人類多様化アフリカ起源説」になりました。
今、アメリカを中心とした欧米中心の経済・政治・軍事のグローバリゼーションに対抗し、ロシアや中国、トルコ、イランなど、各国ではそれぞれの歴史的アイデンティティを過去の最大の帝国版図に求める帝国復古主義者や「神の国」建国を求める旧約聖書原理主義者などの動きとともに、旧植民地国では「グローバルサウス」の連帯が生まれてきています。
このような時こそ、どの民族も元をたどればアフリカ黒人のDNA・言語・食・文化・宗教をルーツとしているという人類共通の原点に立ち返り、「アフリカン・ファースト:もとはみんな黒人であった」という「DNA・言語・食・文化・宗教のグローバリゼーション」から未来を考えるべきではないでしょうか? 自然・いのちをなによりも大事にする共通価値感の形成に向けて人類誕生からの歴史から学ぶべきと考えます。
「縄文ノート76 オリンピックより「命(DNA)の祭典」をアフリカで!」(210527)で私は提案しましたが、人種差別・民族紛争・宗教対立を乗り越えるために、国連が主導して西アフリカにおいて「命(DNA)の祭典」「人類誕生の祭典」「マザーランド・フェスティバル」「バースランド・フェスティバル」を開催すべきではないでしょうか? 競争の祭典ではなく、世界の人種・民族のルーツの共通性を確認する祭典です。
Y染色体D型・O型の日本列島人のアフリカからの歴史解明はその先駆けとなるべきであり、若い世代の総合的な国際的な研究を期待したいと思います。
縄文ノート178 「西アフリカ文明」の地からやってきたY染色体D型日本列島人
<目次>
⑴ Y染色体亜型の分布
⑵ 7つの日本列島人形成説
⑷ O型人は東南アジア人か、長江流域中国人か?
⑸ C型人は北方系か、南方系か?
2 言語からみた日本人のルーツ
⑴ 「主語-目的語-動詞」(SOV)言語である
⑵ 縄文語は倭音倭語
⑶ 農耕・食物語のルーツ
⑷ 宗教語のルーツ
⑸ 性器語のルーツ
⑹ 倭音倭語のルーツはドラヴィダ(タミル)語
3 食物・食文化からみた日本人のルーツ
⑴ イモ食のルーツ
⑵ 稲作のルーツ
⑶ 雑穀・根菜・イネのルーツ
⑷ 「モチモチ・ネバネバ食」のルーツ
⑸ 「ソバ・豆」のルーツ
⑹ 粉食のルーツ
⑺ 土器鍋食革命
⑻ アフリカからの食の歴史研究へ
4 宗教からみた日本人のルーツ
⑴ 縄文人の霊(ひ:死霊・祖先霊)信仰
⑵ ドラヴィダ族、雲南省イ族、タイ農村部、チベット、ビルマ、卑南・匈奴・鮮卑の「ピー」信仰
⑶ 「ポンガ」の赤米・カラス行事
⑷ 「神山天神信仰」
⑸ 「神籬(ひもろぎ:霊洩木)」信仰
⑹ 「龍神」信仰
⑺ 妊娠土偶・女神信仰
⑻ 男性器信仰
⑼ 仮面と太鼓
⑽ 霊(ひ)信仰から自然信仰・神使信仰・精霊信仰へ
5 海人(あま)族と山人(やまと)族~日本列島への移動ルート