ヒナフキンの縄文ノート

スサノオ・大国主建国論から遡り、縄文人の社会、産業・生活・文化・宗教などの解明を目指します。

縄文ノート139 『サピエンス全史』批判5 狩猟採集民の「平和と戦争」

 間違いと誤魔化しだらけのハラリ氏の『サピエンス全史』の批判など楽しくもなく、時間と労力の無駄なのですが、始めてしまったので続けざるをえません。

 取り組んでいるうちに、「終末思想・絶滅思想・天国再生思想・選民優生思想・男性優位思想」のユダヤ教キリスト教ユダヤ教回帰派・旧約聖書派)・イスラム教が滅ぼしてきた全世界の女神信仰・地母神信仰・霊(ひ)信仰などの「未来志向・生類生命尊重・生活文化充実・自然継承・持続可能型農耕」の宗教思想の豊かさを感じずにはおれません。その整理・総合化に集中すべきなのですが・・・

 ユヴァル・ノア・ハラリ氏の『サピエンス全史』は「第1章 唯一生き延びた人類種」「第2章 虚構が協力を可能にした」で、①ホモ・サピエンスが他のサピエンスを絶滅させた、②それができたのはホモ・サピエンスが嘘話によって団結したからだ、という2つの「ハラリ嘘話」を作り上げています。

 ユダヤ人がカナンの農民たちを殺戮により征服したのは「汝らは人類であるが、世界の他の国民は人類にあらずして獣類である」「涜神者(非ユダヤ人)の血を流す者は、神に生贄を捧ぐるに等しき」「他民族の有する所有物はすべてユダヤ民族に属すべきものである」などと命令した「ヤハウエ神」の嘘話を信じたからだ、キリスト教徒がアフリカ・アジア・アメリカで多くの国を植民地化し、奴隷制度を作り上げることができたのは「ゴッド・イエス聖霊」を信じて団結しその命令に従ったからだという歴史の代わりに、「神の嘘話による団結」はホモ・サピエンスが誕生した時から持っていた認知革命であるとしてすり替えています。

 ユダヤ教の神を嘘話としたハラリ氏の勇気は高く評価したいと思いますが、かつてユダヤ人が征服し、第2次世界大戦後にアラブ人居住地の英領パレスティナの再度の占領を正当化するために、ユダヤ教の嘘話(2つの聖典旧約聖書』と『タルムード』)の代わりに、嘘話づくりを人類普遍の法則であるかのようにして正当化しているのは認めることはできません。ユダヤ人が負うべき原罪を、人類全ての原罪であるとして正当化する新たな「嘘話」ではないでしょうか?

 ルーマニアユダヤ人の子孫のアメリカ人で、日本人の血をひくポーランド人を妻とし、生物学者文化人類学者として人類史や文明論で素晴らしい分析を行い、『人間はどこまでチンパンジーか?―人類進化の栄光と翳り』『銃・病原菌・鉄』『文明崩壊―滅亡と存続の命運を分けるもの』『昨日までの世界―文明の源流と人類の未来』『危機と人類』などを発表したジャレド・ダイアモンド氏が、このようなハラリ氏のインチキ本を推薦しているのは実にガッカリです。

 そうすると、ハラリ本を推奨したダイアモンド氏の主張にも共通する問題点がある可能性があり、次の段階で検討したいと思います。

                             

1.「狩猟採集民の豊かな暮らし」

 『サピエンス全史』の「第3章 狩猟採集民の豊かな暮らし」はぼんやりしていると見過ごしますが、そもそも「狩猟採集民」とするか「採集狩猟民」とするかは大違いであり、この両表現に対して「北海道・北東北の縄文遺跡群」の世界遺産に登録では縄文人の食生活を正確に反映し「採集漁労狩猟」としていますが、私は人類誕生の食生活条件からみてもこの順にすべきとしてきました。

     

 ホームページで検索すると、「狩猟採集」94.5万件、「狩猟漁撈採集」9.5万件、「狩猟採集漁撈」1.7万件に対し、「採集漁労」32.7万件(採集漁撈27.4万件)、「採集狩猟」24.2万件、「採集漁労狩猟」32.3万件、「採集狩猟漁撈」21.8万件であり、人類進歩説には狩猟採集主導派と採集漁撈主導派が見られることがわかります。なお、漁撈53.6万件、漁撈51.9万件と同一内容でありながら漢字使用に乱れが見られ、私もこれまで「漁撈」を使っていましたが、これからはよりわかり易く「漁労」に統一したいと思います。

 ハラリ氏は「第1章 唯一生き延びた人類種」「第2章 虚構が協力を可能にした」につづいて、「第3章 狩猟採集民の豊かな暮らし」ではダイアモンド氏の主張を巧妙にパクリながら、農耕民より採集狩猟民が豊かで優れていたと主張し、狩猟・遊牧民であったユダヤ人優生思想を「科学的」な装いで裏付けようとしています。

 さらに、次の「第4章 史上最も危険な種」では、ホモ・サピエンスがオーストラリアやアメリカ大陸で大型動物を絶滅させたとしてホモ・サピエンスが生まれながらの殺戮・絶滅者であると主張し、さらに「第5章 農耕がもたらした繁栄と悲劇」では農耕文明の問題点をあげ、農耕民のカナン人などを絶滅した狩猟・遊牧民ユダヤ人の行為をホモ・サピエンスの野蛮なDNAがもたらした必然の歴史として正当化しょうとしています。

 ハラリ氏は第1章において、ホモ・サピエンスが「つい最近までサバンナの負け組の一員だったため、自分の位置についての恐れと不安でいっぱいで、そのためなおさら残忍で危険な存在となっている。多数の死傷者を出す戦争から生態系の大惨事に至るまで、歴史上の多くの災難は、このあまりに性急な飛躍の産物なのだ」としていますが、このハラリ説には科学的な裏付けがあるでしょうか?

 そもそもサピエンスがゴリラやチンパンジーなどが住む熱帯雨林から乾燥したサバンナに追い出された負け組で、食料の乏しい危険なサバンナで肉食獣と戦いながら二足歩行を行い頭脳を発達させたという証明がありません。乾燥したサバンナで骨や石器が見つかった、というだけなのです。高温多湿で酸性土壌の熱帯雨林では死体はすぐに分解されて痕跡を残さず、木の棒でイモ類やイモムシなどを掘り、木の銛で魚類やカニ、カエル、ヘビ、カメ、ワニなどを獲っていたサピエンスの骨や木の道具の痕跡は残らないのです。

 また、果実や昆虫、動物の豊かな熱帯雨林の樹上から、負け組のチンパンジーがサバンナに追い出されてサピエンスになったという証明もなく、ハラリ氏の空想に過ぎません。

 「縄文ノート107 ドーパミンからの人類進化論―窮乏化進化か快適志向進化か」で書きましたが、河田雅圭(まさかど)東北大教授によれば、ドーパミン放出量が多く不安を感じにくいタイプはアフリカの人たちには1割以下に対し、アフリカ出て大移動(グレートジャーニー)を行ったアジアやヨーロッパの人たちは1/3ほどに増え、山田真希子量子科学技術研究開発機構脳機能イメージング研究部グループリーダーによれば、「自己評価の度合いが平均より高い人ほどドーパミンの放出量が多く、危険なことでも頑張ってやってみようという傾向が強く、知らない土地への冒険心を支えた」というのです。

 

 私は女・こどもが熱帯雨林で地上や水中の食物を探して二足歩行とイモ・魚介類の糖質・DHA・たんぱく食により頭脳を発達させ、好奇心・冒険心・探検心がおおせいな子ども・若者が人類の拡散を主導したとしてきたと主張してきましたが、両氏のドーパミン説は私の説と符合します。―縄文ノート「85 「二足歩行」を始めたのはオスかメス・子ザルか」「88 子ザルからのヒト進化」「89 1段階進化説から3段階進化説へ」

 ハラリ氏のホモ・サピエンスは「つい最近までサバンナの負け組の一員だったため、自分の位置についての恐れと不安でいっぱいで、そのためなおさら残忍で危険な存在となっている。多数の死傷者を出す戦争から生態系の大惨事に至るまで、歴史上の多くの災難は、このあまりに性急な飛躍の産物なのだ」という説の「残忍で危険なホモ・サピエンス」は、「残忍で危険なユダヤ教ユダヤ教化したキリスト教イスラム教信者」に置き換え、「戦争から生態系の大惨事」は彼らによるカナン・アフリカ・ヨーロッパ・アジア・アメリカの諸民族の征服や現在のグローバリズムに置き換えるべきでしょう。

 帝国主義者の絶滅宗教・思想をホモ・サピエンスが等しく持っている宗教・思想に置き換えるという「ハラリ嘘話」のペテンです。

 

2 「肉食史観」対「糖質・魚介食史観」

 ハラリ氏は「男が槍を持って集団で草食動物を狩猟するようになり、言葉と二足歩行、火使用によりホモ・サピエンスが進化した」という①サバンナ人類誕生説、②肉食進化説、③武器・戦争進化説、④男性主導進化説、⑤白人中心進化説の信奉者ですが、農学や栄養学、脳科学言語学、霊長類学、人類学(形質人類学・文化人類学)、遺伝学、考古学、歴史学などの研究結果をことごとく無視しています。

           

 野生チンパンジーの食物は95%が果実などの植物性であり、アフリカの旧石器人の摂取カロリーの5割以上が糖質であることが明らかとなっています。―「縄文ノート25 『人類の旅』と『縄文農耕』、『3大穀物単一起源説』」参照

 ダイアモンド氏は『人間はどこまでチンパンジーか?』(1993年)の中で、「現代の狩猟採集民を研究すると、一家のカロリーのほとんどは、女性が集めてくる植物性食物でまかなわれていることがわかります」と書き、その訳者の長谷川真理子氏(執筆時:専修大助教授)は『オスとメス=性の不思議』(1993年)で「狩猟という仕事はきわめて予測性が低いので、男性が食物を持って帰ってくるかどうかは、あてになりません。ティウィの人々の生活は、基本的に、女性たちが毎日確実に集めてくる植物食でまかなわれます。そんな生活ですから、当然、母親を中心とする家の女性ネットワーク、かなり重要な存在となります。・・・女性にとって一番重要なのは夫の助力ではなくて、自分の出自の家族の女性たちの助力になります」と採集社会における女性の共同性を強調しています。―「縄文ノート92 祖母・母・姉妹の母系制」参照

                   

 また『アフリカを歩く』(2002年)で古市剛史氏(執筆時:明治学院大教授)は「男の仕事は『本当の食べもの』を取ってくることだなんていって、ときどきは槍やら網やらをもって森に狩りにでかけていくけど、獲物をもって帰ってくることなどほとんどない。夫が最後に小さなダイカーをおおいばりでもって帰ってきたのは、もう二カ月も前のことだ」という女性の言葉を伝え、武田淳氏(執筆時:佐賀大教授)は「森の生活をもっとも安定させてきたのは、コンゴ盆地のなかを毛細血管状に発達した大小の河川で捕れる魚類なのである。とくに女性と子どもたちが日常的に従事するプハンセ(注:搔い出し漁)を通して供給される動物性たんぱく源の安定した補給が大きく寄与している言える。もっともシンプルであるが、捕獲がゼロということはありえない、もっとも確実な漁法であるからである」と伝えています。―「縄文ノート84 戦争文明か和平文明か」参照

 人類の脳の発達には脳を働かせる「糖質」と高度な神経情報回路を生み出すシナプスを活性化させる「DHA」、脳を形成する「タンパク質」が必要であり、その条件を満たすのは糖質・魚介食であり、それはアフリカの海岸のにそった熱帯雨林で獲得されたものなのです。

 ハラリ説はこれらの研究を無視した古くさい「狩猟民史観」であり、まともな歴史書とはみなせない狩猟放牧民のユダヤ人中心イデオロギーの「嘘話」という以外にありません。

 進化論を論じるなら、アフリカでのサルからサピエンス、ホモ・サピエンスへの人類誕生の総合的な分析が必要不可欠です。人類誕生について論じるべきテーマ全体について、これまで書いてきた表1~4を再掲します。―縄文ノート「133 『サピエンス全史』批判2 狩猟・遊牧民族史観」「85 『二足歩行』を始めたのはオスかメス・子ザルか」「84 戦争文明か和平文明か」参照

3 現代人の肥満のルーツは狩猟採集民?

 ハラリ氏は「興隆を極める進化心理学の分野では、私たちの現在の社会的特徴や心理的特徴の多くは、農耕以前のこの長い時代に形成された」「私たちの食習慣や争い、性行動はすべて、私たちの狩猟採集民の心と、現代の・・・環境・・・の相互作用の結果だ」として、時代、地域、諸説をごちゃまぜにして事例をあげて読者を混乱させていますが、ハラリ氏に分類・整理・論理能力がないだかなら罪は軽いのですが、わざと混乱させて狩猟採集民の生活・文化・文明・芸術・宗教が農耕・交易民よりも優れていて征服・殺戮は歴史的必然であるかのように誘導している極めて悪質なペテン師と言わなければなりません。

 すでに述べてきたことですが、ハラリ氏独特のホモ・サピエンス肉食史観には、女性・子どもが担ってきた採集・漁撈による糖質魚介食文明など眼中になく、女性・子どもの採集活動の延長上に生まれた農耕文明や、女性の調理活動から生まれた火の利用や土器づくり、さらにアフリカでの製鉄文明などを全て無視しています。―縄文ノート「81 おっぱいからの森林農耕論」「85 『二足歩行』を始めたのはオスかメス・子ザルか」「88 子ザルからのヒト進化説」「89 1段階進化論から3段階進化論へ」「92 祖母・母・姉妹の母系制」「107 ドーパミンからの人類進化論―窮乏化進化か快適志向進化か」「111 9万年前の骨製銛からの魚介食文明論」「122 『製鉄アフリカ起源説』と『海の鉄の道』」「126 『レディ・サピエンス』と『女・子ども進化論』」参照

 その代わりに、例によって時代・場所をぐちゃぐちゃに論じて読者を混乱させて誘導するために、ハラリ氏は甘い物や脂肪分の多いものを貪り食うことによる現代人の「肥満」を例として最初にあげ、狩猟採集民の生活から「大食い遺伝子」が受け継がれたとしています。しかしながら、アフリカやアジア・オーストラリア・アメリカの狩猟採集民が肥満体であり、旧石器人や新石器人に肥満が多く見られ、現代人の肥満が原始時代から引き継がれきたという証明はどこにも見られません。

 アメリカ人に典型的に見られる成人の30%を超える肥満は、ストレスの多い現代人の生活・精神状態からくる代償行為としての糖質・脂肪分の「飽食」、車依存とサービス産業化に伴う運動不足、料理をしない文化からのファーストフード外食依存と低価格加工食品依存などによるものであり、貧困が肥満に影響しているなど、多くの研究があります。

 ハラリ氏は狩猟採集民の「大食い遺伝子」肥満説を主張するなら、これらの医学や栄養学などの説を否定してからにすべきであり、狩猟採集民が肥満であることや旧石器人・新石器人(日本では土器鍋人)が肥満であるという証明を示すべきでしょう。

 

4  「古代コンミューン派」対「永遠の一夫一妻制派」

 次にハラリ氏は、狩猟採集民について、男性には父権がなく女性が複数の男性と関係を持つ「古代コンミューン」であったのか、それとも「多くの学者は、一夫一妻での暮らしと核家族の形成はともに人間社会の根幹を成す行動であると断言」しているとして「永遠の一夫一妻制」説を紹介しています。

 ハラリ氏は前者は「姦淫・乱婚・不倫」奨励説であるかのように書き、後者は「モーゼの十戒」の「姦淫してはならない」に従っているとしたいようです。

 しかしながら、ハラリ氏は「あいにく、狩猟採集民だった私たちの祖先の暮らしに関して、確かなことはほとんどわかっていない」と逃げ、実質的には「モーゼ十戒」を支持しています。

 アメリカでは、南部アラバマ州で、妊娠何週目かを問わず、レイプや近親相姦による妊娠でも中絶を認めない内容の州法が成立するなど反動的な動きが広がっており、連邦最高裁でも人工妊娠中絶の権利を認めた過去の判断を覆えす可能性があるなど極めて政治的な問題でもあり、アメリカに支持された宗教国家イスラエルの国立ヘブライ大学教授のハラリ氏としては、深入りは避けたかったのでしょうが、そのためにここでも「論点ずらし」を行っています。

 「古代コンミューン」派(リベラル派・マルクス主義者派を想定?)対「永遠の一夫一妻制」派(保守派、ユダヤ教カトリックを想定?)の対立としてハラリ氏は論じていますが、採集漁撈狩猟民社会が母系制社会か父系制社会か、という最重要な論点について人類誕生から採集漁撈狩猟社会、農耕社会の歴史的総合的な検討を回避しています。「母系制社会」か「父系制社会」かという論点を回避し、「父権さえない原始共同体」か「一夫一妻制」かという論点に置き換えているのです。

 そのために彼は、例によって時代・空間を越えてあれこれ事例を述べながら、「確かなことはほとんどわかっていない」としながら、「古代狩猟採集民の間の民族的・文化的多様性も壮観」で、それが「虚構が登場したおかげで、非常に異なる想像上の現実を生み出すことができ」たという何の論理性もない嘘話を導いています。

 縄文文明や4大文明がもともとは母系制であったという共通性やそれを示す妊娠女性像が世界各地に見られるという共通性は子どもの安産を願う人類共通の願いを示しているのであり、「嘘話」の信仰によって生まれたのはなく、民族的・文化的多様性どころか人類の共通性を示しています。―縄文ノート「32 縄文の『女神信仰』考」「75 世界のビーナス像と女神像」「86 古代オリンピックギリシア神話が示す地母神信仰」「90 エジプト・メソポタミア・インダス・中国文明の母系制」「92 祖母・母・姉妹の母系制」「99 女神調査報告3 女神山(蓼科山)と池ノ平御座岩遺跡」「102 女神調査報告6 石棒・男根道祖神」「116 独仏語女性名詞からの母系制社会」「縄文103 母系社会からの人類進化」「126 『レディ・サピエンス』と『女・子ども進化論』」等参照

 さらに死者をていねいに埋葬し、祀った旧石器人、イギリス・アイルランド縄文人ストーンサークルにみられる大規模共同墓地や、世界各地の神山信仰、ピラミッドなどの氏族社会・部族社会の共同性を示す遺跡のどこに「嘘話」の空想が見られるのでしょうか?―縄文ノート「33 『神籬(ひもろぎ)・神殿・神塔・楼観」考」「35 蓼科山を神名火山(神那霊山)とする天神信仰」「40 信州の神那霊山(神名火山)と『霊(ひ)」信仰」「44 神名火山(神那霊山)信仰と黒曜石」「56 ピラミッドと神名火山(神那霊山)信仰のルーツ」「57 4大文明と神山信仰」「61 世界の神山信仰」「104 日本最古の祭祀施設」「105 世界最古の阿久尻遺跡の方形巨木柱列 」「118 『白山・白神・天白・おしらさま』信仰考」参照

 このように、ハラリ氏の「嘘話進化説」には何の科学的な証明もありません。このような「ハラリ嘘話宗教」を信じるかどうかは、貴方の勝手ですが・・・・

 なお、旧約聖書士師記」では、ユダヤ人はカナンの神、男神バアル(農業神の雷・稲妻・雨(男性生殖器)の神)と女神アシタロテ(土地(女性生殖器)の神:アシュラ)崇拝を撲滅したことが書かれていますが、ハラリ氏は人類史において母系制社会とその信仰の歴史を「撲滅」してしまいたいユダヤ教原理主義者のようです。

 「モーセ十戒」の「6 あなたは殺してはならない」「7 あなたは姦淫してはならない」「8 あなたは絶対に盗んではならない」などの戒律はユダヤ教徒にのみ適用されるのであり、ユダヤ教聖典「タルムード」では「汝殺すなかれ、との掟は、イスラエル人を殺すなかれ、との意なり。ゴイ(非ユダヤ人)、ノアの子等、異教徒はイスラエル人にあらず」「ゴイがゴイもしくはユダヤ人を殺した場合は責めを負わねばならぬが、ユダヤ人がゴイを殺すも責めは負わず」としているのです。

 また、「あなたの神、主がそれをあなたの手にわたされる時、つるぎをもってそのうちの男をみな撃ち殺さなければならない」「ただし女、子供、家畜およびすべて町のうちにあるもの、すなわちぶんどり物は皆、戦利品として取ることができる」とし、女奴隷との姦淫は許されるのです。

                                 

 ハラリ氏はこのユダヤ人が発明した嘘話のヤハウエ神の残忍な命令を、狩猟採集民であるホモ・サピエンスが生まれながらに持っていたという証明のために『サピエンス全史』を書いたようですが、その論証は成功していません。このようなレベルの嘘話にジャレド・ダイアモンドバラク・オバマビル・ゲイツ池上彰堀江貴文氏らがまんまとだまされ、信者に成り下がっていることからみると人類の未来は暗いと言わざるをえません。ユダヤ人優生思想はヒトラーアーリア人優生思想とユダヤ人虐殺に影響を与えてはいないのでしょうか?

 こんな本を買わされ、おまけに時間と労力を無駄にしていることに怒りは収まりません。

 

5 遺伝子学無視の人類と犬だけの優性思想

 狩猟採集民の豊かな暮らしとして、ハラリ氏は「人類と犬の間には、人間と他のどんな動物の間によりもはるかに深い理解と愛情が生まれた」という例をあげています。

 農耕民であるメソポタミアの雄牛やライオン崇拝、蛇など、エジプトの猫やハヤブサ、雄牛、トキ、蛇などの動物神信仰、インダス文明の角神信仰、中国文明の五家之神(狐・いたち・針鼠・蛇・鼠)や想像上の龍・鳳凰麒麟などの10神獣の信仰、日本文明の鳥・猿・大神・鹿・蛇・海蛇などを神使として信仰する古代文化・信仰を全て否定し、狩猟遊牧民ユダヤ人が使ってきた犬だけを特別扱いしてみせます。

 ユダヤ教聖典「タルムード」は「人間の獣に優れる如く、ユダヤ人は他の諸民族に優れるものなり」「汝らは人類であるが、世界の他の国民は人類にあらずして獣類である」としていますが、ここにはユダヤ人優生思想により他宗教民族や他の生類(人と動物)の殺戮を肯定する思想を示しているのですが、ハラリ氏は狩猟・遊牧民の子孫として犬だけを特別扱いしています。

 人間のDNAとチンパンジーのDNAが99%一致し、猫とは90%、ウシとは80%、ネズミとは85%、ニワトリとは60%共通しているという説など認めませんというハラリ氏は、生類の中で犬だけを他の動物から区別して特別の地位に置く自説を論理的に証明してみせるべきでしょう。

 また、ユダヤ人のDNAのルーツを図5のどこに位置するか明らかに、聖典「タルムード」の「人間の獣に優れる如く、ユダヤ人は他の諸民族に優れるものなり」が嘘話であることをまずは明らかにし、それから犬を動物の中で特別扱いする説に入るべきでしょう。

    

 ハラリ嘘話の特徴は、このような人類や動物、植物のルーツの解明に欠かせない遺伝子学の徹底的な無視にあります。ハラリ氏は宗教やイデオロギーを嘘話と言いながら、本音では「神が土のちりを使って人を造った」というユダヤ教の嘘話を信じているのではないか、と疑ってしまいます。

 また、生態学の「生息地分割としての棲み分け」や生態学者・文化人類学者の今西錦司氏の「競争が避けられるなら棲み分ける」「食う-喰われるも棲み分け」という「棲み分け理論」について、ハラリ氏は知らないのでしょうか? 

             

 今、「競争か共生か」が論じられている時代に、池上彰氏は「こういう人類史の本で幸せかどうかを問題に立てる本には初めて出合った」と推奨していますが、池上氏は「競争こそ幸せ」と言いたいのでしょうか?

 さらに、狩猟採集民を論じるなら、ユバリ氏はアイヌの熊送り(クマを神の化身と見なし、クマの魂を天界に送り返したうえで再訪を願う儀式)や狩猟集団・マタギの「獲物の御霊を慰める儀式や獲物を授けてくれた山の神(女神)に感謝する儀式」など、動物も人間と同じような霊(ひ:魂)を持っていると考え、生類の死後の霊を祀る宗教思想について検証すべきでしょう。

         

 天武天皇が675年に檻阱(落とし穴)や機槍(飛び出す槍)を使った狩猟を禁じ、農耕期間の4月から9月の間、牛、馬、犬、サル、鶏を食べることを禁止したことや、第5代将軍・徳川綱吉の動物・嬰児・傷病人保護を目的とした「生類憐れみの令」についてハラリ氏は知る由もないと思いますが、池上彰氏やジャレド・ダイアモンド氏は知っていてもよさそうに思いますが・・・―縄文ノート「15 自然崇拝、アニミズム、マナイズム、霊(ひ)信仰」「7 動物変身・擬人化と神使、肉食と狩猟」「34 霊(ひ)継ぎ宗教論(金精・山神・地母神・神使)」「74 縄文宗教論:自然信仰と霊(ひ)信仰」参照

 

6 サバンナは「原初の豊かな社会」?

 「古代の狩猟採集民は子孫の農耕民よりも、飢えたり栄養不足になったりすることが少なく、一般に背が高くて健康だったことがわかる」「健康に良く多様な食物、比較的短い労働時間、感染症の少なさを考え合わせた多くの専門家は、農耕以前の狩猟採取社会を『原初の豊かな社会』と定義するに至った」については、ジャレド・ダイアモンド氏の説などのパクリと思われ、私も縄文社会研究からそれを部分的には認めたいと思います。

 しかしながら、そのような生活が成立する場所は、雨量が豊かであり年間を通して植物・生物の生産量の豊富な熱帯雨林や亜熱帯地域・温帯地域の海と川のほとりと考えます。人類が農耕を始めたのは、そうしないと食料が足りない場所であり、季節があったからと考えます。果実が豊富な熱帯雨林や亜熱帯・温帯でサルは今も樹上で暮らし続けています。

       

 ハラリ氏の手口として、地域や時代をバラバラにし、都合のいい論点とエピソードをつまみ喰いして嘘話を展開していますが、乾燥気候のサバンナ地方で草食動物を食べて「健康に良く多様な食物」で人類が誕生したという証明がどこにあるのでしょうか?

 また、狩猟採集民であるホモ・サピエンスが他のサピエンスや大型動物を絶滅させて「原初の豊かな社会」を築いたという証明は行ってはいません。疫病や急激な気候変動による他のサピエンスやマンモスなどの大型動物の絶滅説の否定はできていません。

 猿から人への進化はゴリラやチンパンジーが住むアフリカ西海岸の熱帯雨林で生じたのであり、世界4大文明や縄文文明は、雨量の多い「海と川」のある熱帯・亜熱帯・温帯地域で発展してきたのです。

 採集・漁労活動の中心であった女性と子どもたちが、年間を通して安定した食物を確保し、水利に頼らない原始的な農耕を開始し、ボディランゲージに頼れない視界の悪い熱帯雨林で会話コミュニケーション力を高め、水中採集・漁労活動により二足歩行を実現し、木の穴掘り棒や銛の使用により手の機能を高め、雷や火山による火災から火を使用するようになりイモ食や穀類食を実現したのです。

 イモ類や穀類などの採集活動をしながら、ゴミ捨て場での発芽を見つけて原始的な農耕を開始し、雷や噴火による森林火災後の野原でイモ類などがよく育つことを観察して焼畑農業を覚えたのは女性・子どもたちの共同体であったのです。

 ハラリ流の時空を超えたエピソードを交える方法を真似して、この私の主張を補強するエピソードを付け加えると、かつて仕事先の大洲市で飲んだ居酒屋では、大将は魚が釣れないと海岸にはいくらでもあるカメノテやイガイ(ムール貝)を採ってきてつまみとして出していましたし、沖縄では移転を命じられて「海があったので生きてこれた」という具志堅一族の話をテレビでみたことがあります。四万十川では「アユの上を歩いて川を渡れた」という誇張した表現を聞きましたが、私も子どもの頃、龍野の揖保川で潜ってアユの群れを見たことを思い出すと四万十漁師の表現が嘘話とは思えない的確な表現に思えます。

 私の次男は食べたブドウの種をベランダの鉢に植えて育て、今やわが家の2階はちょっとしたブドウ畑になっています。孫たちをみていても、誰に教わったのか果物の種を植えたがりますが、子どもの好奇心が人類の新たな発見の原動力であった可能性もあるのです。

 このように時空を超えた小話を都合よくバラバラと論理もなくかき集めて並べたのがハラリ本であり、歴史本というより小説本というべきものです。

 このような本から、始めて人類の幸せがわかったとして推奨している池上彰氏の責任は大です。

 

7 アニミズム否定による嘘話進化説

 続く「口を利く死者の霊」では、ハラリ氏は「多くの学者は、古代の狩猟採集民の間では一般にアニミズムが信じられていたと考えている」「アニミズムの信奉者は人間と他の存在との間に壁はないと信じている」として紹介し、「太古の霊性の具体的な点を記述しようとする試みは全て、不確実極まりない。頼りになる証拠はほぼ皆無」とし、「学者自身の偏見がはっきりと浮かび上がってくる」と切り捨てています。

 その代わりに何を主張しているかと言うと、ロシアの3万年前のスンギル遺跡で死者が多くの牙製の装飾品で飾られていた理由を文化的信念によるものとして紹介ながら、「サピエンスが3万年前に、DNAの命令や、他の人類種と動物種の行動パターンをはるかに超える、社会政治的基準を考案しえたことを示す、有力な証拠の1つだ」と混乱したあいまいな表現で、「社会政治的基準」=「嘘話」の始まりの証拠であるかのように主張しています。

 しかしながら、ロシアのスンギル人が死者を丁寧に葬ったことが、アニミズムの霊信仰ではなく、「神という嘘話」の発明であるという証明をハラリ氏はどこにも示していません。

 ハラリ氏の主張は「ホモ・サピエンスが嘘話で団結してネアンデルタール人など他のサピエンスを滅ぼした」というものですが、3万年前のスンギル人だけでなく5万年前のネアンデルタール人にも入念な埋葬の習慣があったことが認められており(ナショナルジオグラフィック・ニュース2013.12.27)、しかも世界の現人類のDNAにはネアンデルタール人の遺伝子がわずかにみられるのです。

 ハラリ氏はユダヤ教特有の「神の命令」を類推させるように、「DNAの命令」なる概念をここで突然に持ち出していますが、前述のように各民族のDNA分析でドーパミン(幸せホルモン)の放出量が多い人たちがアフリカを出て世界に拡散した、というようなDNA分析の研究を知らないようです。このドーパミンによる人類進化説は、女・こどもが進化を主導し、好奇心・冒険心・探検心がおおせいな子ども・若者が人類の拡散を主導したとしてきた私の説と符合します。―縄文ノート「85 「二足歩行」を始めたのはオスかメス・子ザルか」「88 子ザルからのヒト進化」「89 1段階進化説から3段階進化説へ」「107 ドーパミンからの人類進化論―窮乏化進化か快適志向進化か」参照

 ハラリ説は「太古の霊性の具体的な点を記述しようとする試みは全て、不確実極まりない。頼りになる証拠はほぼ皆無」としてアニミズム信仰説を否定しながら、スンギル遺跡は「サピエンスが3万年前に、DNAの命令や、他の人類種と動物種の行動パターンをはるかに超える、社会政治的基準を考案しえたことを示す、有力な証拠の1つだ」としていますが、そこにはなんらの合理的説明もありません。この程度の嘘話を主張して矛盾を感じていないのですから、ハラリ氏の「ホモ・サピエンス選民」説は科学的な研究といえるようなものではありません。

 図7の「仏教」「ヒンドゥー教」「その他」のように、世界には紀元1世紀以降のキリスト教イスラム教以外に多くの宗教があり、それらすべてについて時空を整理して具体的に検討することもなくハラリ氏は「古代人アニミズム」説は信用できないとしながら、人類は神という「嘘話」によって団結して進化したという時空を無視したトンデモ説をとなえているのですが、これらの神のルーツに遡って検討は次回にまわしたいと考えます。

 ちなみにハラリ流の時空をこえたエピソードを加えた解説を私も行って見せましょうか。

 わが家の2匹の愛犬の一方が死んだ時、残された1匹はすごく落ち込んで元気をなくしてしまいました。心配になって同じ犬種の犬を買ってきてからやっと元のように元気になったのです。動物学者が指摘しているように動物にも仲間の死を悼む気持ちがあることが確認できました。渋谷駅で飼い主を待ち続けた「忠犬ハチ公」も飼い主が戻ってくると信じ続けていたと思います。

 このように身近なエピソードでわかりやすく説明するのなら、ハラリ氏はその分野の科学者の主張を同時に取り上げてその事例の科学的な裏付けを紹介すべきです。

 

8 「平和か戦争か?」は「沈黙の帳」

 「第3章 狩猟採集民の豊かな暮らし」の最後は、なんなんと、「平和か戦争か?」「沈黙の帳」の2つの項目で締めくくられているのです。

 ここでは「戦争や暴力は農業革命に伴って、すなわち人々が私有財産を蓄え始めたときに、初めて現れた主張する学者いる」としてマルクス主義を紹介し、「一方、古代の狩猟採取民世界は並外れて残忍で暴力的だったと断言する学者もいる」とし、「どちらの考えも空中楼閣」とバッサリと切り捨てています。

 しかも、前掲の表1のように人類の誕生について「タカ派進化史観」と「ハト派進化史観」が争っていることをハラリ氏は知っていて「平和か戦争か?」というテーマを示して見せながら、「戦争や暴力」についてだけ述べ、「ハト派進化史観」に関わる「進化の主体」「進化の場所」「知能の発達」「頭脳の発達」「二足歩行」「道具使用」「火の使用・管理」「共同体」「家族形成」の全論点や事例の紹介は行なっていません。

 ドナウ川流域の400体の骨格から18体に暴力の痕跡が見つかった、スーダンの1万2千年前の墓地の52体の骨格の24体に鏃や槍の穂先が突き刺さっていたなどのショッキングな事例だけを取り上げ、ホモ・サピエンスが生まれた時から残虐であったかのように読者に強烈に印象付けながら、反対例は「ポルトガルイスラエルの無傷の骨格」としてしか言及していません。

 そして「平和や平穏を享受した場所も時期もあれば、残忍な争いで引き裂かれた場所や時期もあったのだ」と一般化し、エジプト・メソポタミア・インダス・ギリシア、日本などの具体的な場所での、旧石器時代から順を追っての検討を回避しています。特に、ハラリ氏はイスラエルの最高学府ヘブライ大学の教授なのですから、真っ先にイスラエルとその周辺のアフリカ・アジア地域の旧石器時代の歴史から順を追って明らかにすべきなのです。

 結論の「沈黙の帳」では、「古代狩猟採集民の生活の全体像を復元するのが難しい」と放り投げているのですから、インチキと言わざるをえません。

 「ホモ・サピエンスだけが嘘話(宗教)で団結し、他のネアンデルタール人やデニソワ人、フローレス人などを絶滅させた」というのがハラリ氏の主張であり、ユダヤ人が唯一絶対神ユダヤ教を発明して他民族を殺戮したのはこの残虐なホモ・サピエンスのDNAを受け継いだだけなのだ、ユダヤ教嘘話を発明したユダヤ人に罪はない、それはホモ・サピエンスが生まれた時から持っていた嘘話の認知革命(宗教)の原罪なんだ、とハラリ氏は主張したかったにも関わらず、狩猟採集民のことはよく解らんというのですから、詐欺という以外にありません。

 「近代や現代にも、肌の色や方言、あるいは宗教の些細な違いから、サピエンスの一集団が別の集団を根絶やしにかかることがくりかえされてきた」「サピエンスがネアンデルタール人に出会った時には、史上初の最も凄まじい民族浄化作戦が行われた可能性が十分にある」として、ユダヤ人のカナン人殺戮やヒトラーユダヤ人大虐殺が3万年前頃からのホモ・サピエンスの認知革命=嘘話から始まったと証明したかったはずですが、成功はしていません。

 「サピエンスの一集団が別の集団を根絶やしする」ことが神の命令としてはっきりと記されている紀元1世紀頃にユダヤ教で正典とされた旧約聖書であり、そこに書かれたモーセの歴史は紀元前16世紀あるいは13世紀ころのこととされており、それを3万年前のホモ・サピエンスの認知革命に遡らせるなど、時空を無視したハラリ氏のペテンという以外にありません。「古代狩猟採集民の生活の全体像を復元するのが難しい」と結論づける以上、「サピエンスがネアンデルタール人に出会った時には、史上初の最も凄まじい民族浄化作戦が行われた可能性が十分にある」などと空想を述べるべきではありません。

 

□参考□

<本>

 ・『スサノオ大国主の日国(ひなのくに)―霊(ひ)の国の古代史―』(日向勤ペンネーム)

 ・『邪馬台国探偵団~卑弥呼の墓を掘ろう~』(アマゾンキンドル本)

<雑誌掲載文>

 2012夏「古事記」が指し示すスサノオ大国主建国王朝(『季刊 日本主義』18号)

 2014夏「古事記播磨国風土記が明かす『弥生史観』の虚構」(前同26号)

 2015秋「北東北縄文遺跡群にみる地母神信仰と霊信仰」(前同31号)

 2017冬「ヒョウタンが教える古代アジア”海洋民族像”」(前同40号)

 2018夏「言語構造から見た日本民族の起源」(前同42号)

 2018秋「『龍宮』神話が示す大和政権のルーツ」(前同43号)

 2018冬「海洋交易の民として東アジアに向き合う」(前同44号)

 2019春「漂流日本」から「汎日本主義」へ(前同45号)

<ブログ>

  ヒナフキンスサノオ大国主ノート https://blog.goo.ne.jp/konanhina

  ヒナフキンの縄文ノート https://hinafkin.hatenablog.com/

  帆人の古代史メモ    http://blog.livedoor.jp/hohito/

  邪馬台国探偵団         http://yamataikokutanteidan.seesaa.net/

  霊(ひ)の国の古事記論 http://hinakoku.blog100.fc2.com/