ヒナフキンの縄文ノート

スサノオ・大国主建国論から遡り、縄文人の社会、産業・生活・文化・宗教などの解明を目指します。

縄文ノート155 素晴ら怪しい縄文論:COOL JAPAN~発掘!かっこいいニッポン〜『縄文〜Jomon~』」

 スサノオ大国主建国論に集中しており、やっと「COOL JAPAN~発掘!かっこいいニッポン~」の9月24日「縄文 〜Jomon」の録画を見ることができました。

 各国の人たちが縄文をどうとらえているかに興味があったのですが、学校でイタリアではローマから、アメリカでは航海時代から、ニュージーランドでは先住民族マオリ族が1300年ころポリネシアに来た時から、ナイジェリアでは背景が複雑でおよそ10年歴史教育をしなかったなど、旧石器・新石器(日本だと縄文時代)の歴史については教えられていないことは予想通りでした。

 世界で日本がもっとも研究と国民の理解が進んでおり、世界史解明に貢献すべきことが改めて確認できました。

 番組が北海道・北東北縄文遺跡群の世界遺産登録を紹介し、縄文文化・文明と現代との関りを平和な1万年数千年の歴史からの戦争のない社会、自然との関りにおいてサステナブルな、SDGs(エス・ディー・ジーズ:持続可能な開発目標)な縄文社会を、機械化・ロボット化・人工知能化・戦争社会の次の文明モデルとし、縄文アートを評価したことは高く評価できます(録画を消してしまっており、この肝心のコメンテーターの大学教授の名前が不明で申し訳ありません)。

 しかしながら、私がこれまで書いてきた「採集・漁労社会論」「縄文農耕論」「母系制社会(母族社会)論」「霊信仰・神山天神信仰論」「定住普遍社会論」「糖質魚食・共同・和平進化論」「障がい者縄文アート論」「縄文文明アフリカ起源論」「縄文文化・文明中心史観」などからは不十分と言わざるをえない点があり、問題提起しておきたいと考えます。 

 第1は、西欧中心史観の受け売りで、相も変わらず「狩猟」を中心においた「狩猟・採集社会」論であることです。

         

 私は人類の誕生はアフリカ東部の視界の開けたサバンナでの男の槍を使った狩猟による言語・二足歩行・槍使用ではなく、アフリカ西部の視界の悪い熱帯雨林の湿地・小川・海岸での女・子どもの堀り棒・銛を使った「採集・漁労」による言語・二足歩行(半身水中歩行)・道具使用による糖質・DHA食によることを明らかにしてきましたが、番組は縄文論において相も変わらず「狩猟・採集社会」として述べていることです。―縄文ノート「85 『二足歩行』を始めたのはオスかメス・子ザルか」「88 子ザルからのヒト進化」「89 1段階進化説から3段階進化説へ」「103 母系社会からの人類進化」「126 『レディ・サピエンス』と『女・子ども進化論』」参照

 縄文土器のおこげ分析から、足で貝などを獲り、掘り棒を使って根菜類を栽培・採集し、銛で魚や両生類・爬虫類を突き、縄文土器で煮炊きしたイモ・マメ食を想定せず、全国いたるところにみられる貝塚や沖縄のサキタリ洞遺跡で発見された23000年前頃の旧石器時代の貝製釣り針などによる魚介食を無視・軽視しています。―縄文ノート「111 9万年前の骨製銛からの魚介食文明論」「113 道具からの縄文文化・文明論」「140 イモ食進化説―ヤムイモ・タロイモからの人類誕生」「141 魚介食進化説:イモ・魚介、ときどき肉食」参照

  

 視界の悪い熱帯雨林での合図とおしゃべり、糖質・DHA食こそが脳の発達を促したのです。

第2は、縄文時代を採集時代にとどめ、イモ・マメなどの縄文農耕と土器鍋による豊かな糖質食についてふれていないことです。

 縄文土器おこげからはイモ食であることが明らかであり、ドングリ・クリ主食説は証明されていません。―縄文ノート「25 『人類の旅』と『縄文農耕』と『三大穀物単一起源説』」「26 縄文農耕についての補足」「28 ドラヴィダ系山人・海人族による日本列島稲作起源論「29 『吹きこぼれ』と『お焦げ』からの縄文農耕論」参照

       

 人類はアフリカ熱帯雨林において、豊かな糖質・魚介食でおしゃべりの自由時間を増やすとともに、頭脳の働きを栄養的に高め、その後に世界に拡散したのであり、縄文人焼畑農耕によってイモ・マメ食やソバ食を実現したのです。

 第3は、これまたユダヤキリスト教の西欧中心史観の悪影響で父系制社会の思い込みが強く、母系制社会の地母神信仰=女神信仰の、人や植物が死んで大地に帰りそこから黄泉帰るという霊(ひ)信仰=死霊・祖先霊信仰について述べていないことです。―縄文ノート「10 大湯環状列石三内丸山遺跡が示す地母神信仰と霊(ひ)信仰」「15 自然崇拝、アニミズム、マナイズム、霊(ひ)信仰」「38 『霊(ひ)』とタミル語peeとタイのピー信仰」「74 縄文宗教論:自然信仰と霊(ひ)信仰」「132 ピュー人(ミャンマー)とピー・ヒ信仰」等参照

 番組では土偶について乳房が小さい女神像だけを取り上げ、乳房や性器を誇張した妊娠土偶や、秋田県大湯環状列石や円形石組・石棒(女性器・男性器)の紹介をしておらず、母系制社会の地母神信仰という重要なテーマを無視しています。―縄文ノート「32 縄文の『女神信仰』考」「75 世界のビーナス像と女神像」「86 古代オリンピックギリシア神話が示す地母神信仰」「90 エジプト・メソポタミア・インダス・中国文明の母系制」「91 台湾・卑南族と夜這い・妻問夫招婚の「縄文1万年」  「92 祖母・母・姉妹の母系制」「99女神調査報告3 女神山(蓼科山)と池ノ平御座岩遺跡」「102 女神調査報告6 石棒・男根道祖神」「103 母系社会からの人類進化」参照

      

 なお「地=土+也(女性器)」「姓=女+生」字であることからみても、中国もまた春秋戦国時代以前は地母神信仰の母系制社会であったと考えます。―縄文ノート148 『地・姓・委・奴・卑』字からの母系社会論」参照

 死んだ子供を子宮に模した壺に入れて葬った例は紹介していましたが、霊(ひ)が宿る安産のお守りの土偶(無事に出産後には壊す)、環状列石や円形石組・石棒などと合わせ、縄文母系制社会の地母神信仰を総合的に全世界へ向けてアピールすべきであったと考えます。 

 SDGs(エス・ディー・ジーズ:持続可能な開発目標)を強調するなら、「目標5ジェンダー平等」について無関心なのはいただけません。

 「目標16平和」について戦争のない平和な1万数千年の縄文時代の母族社会の歴史を語るなら「クールジャパン」ならぬ、「ウォームジャパン」「テンダージャパン」「ジェントルジャパン」をアピールすべきだったと考えます。―縄文ノート151 『氏族社会』から『母族社会』へ」参照

 第4は、アフリカの赤道直下の万年雪をいだくルウェンゾリ山やキリマンジャロ、ケニヤ山の神山から死者の霊(ひ)が天に昇り、降りてくるという神山天神信仰がエジプトに伝わった上が白く下が赤いピラミッドや、メソポタミのジグラット、インダス・チベット雲南などの神山信仰や日本の神名火山(神那霊山)信仰の歴史を紹介していないことです。―縄文ノート「35 蓼科山を神名火山(神那霊山)とする天神信仰」「40 信州の神那霊山(神名火山)と「霊(ひ)」信仰」「56 ピラミッドと神名火山(神那霊山)信仰のルーツ」「57  4大文明と神山信仰」「61 世界の神山信仰」「40 信州の神那霊山(神名火山)と『霊(ひ)』信仰」「80 『ワッショイ』と山車と女神信仰と『雨・雨乞いの神』」「104 日本最古の祭祀施設」「105 世界最古の阿久尻遺跡の方形巨木柱列」「118 『白山・白神・天白・おしらさま』信仰考」参照

    

 死者の肉体は大地に帰るとともに、死者の霊は天に昇るという天神信仰は、諏訪の御柱祭などの神木(神籬=霊洩木)信仰、山上の巨石(磐座)信仰、諏訪の神名火山(神那霊山)である蓼科山を向いた阿久遺跡の立石・石列や阿久尻遺跡の巨木建築、さらには出雲大社吉野ヶ里などの楼閣神殿、寺院の仏塔、龍神・雷神・水神・風神信仰、霊を天に運ぶ神使のカラス・白鳥信仰など現代にまで継承されているものもあり、ユダヤ・キリスト・イスラム教以前の世界の普遍的な宗教を示しているのです。霊(ひ:ピー)信仰文明としてアピールすべきでした。―縄文ノート「33 『神籬(ひもろぎ)・神殿・神塔・楼観』考」「50 縄文6本・8本巨木柱建築から上古出雲大社へ」「78 「大黒柱」は「大国柱」の「神籬(霊洩木)」であった」「105 世界最古の阿久尻遺跡の方形巨木柱列」「106 阿久尻遺跡の方形柱列建築の復元へ」参照

 第5は、「狩猟=移動社会、農耕=定住社会」という西欧中心史観の奇妙な定説に対し、「農耕を伴わない定住」として縄文時代を述べていたことです。

      

 Y染色体D型の縄文人は西アフリカのニジェールなどに多いY染色体E型から分岐していますが、E型人は食料の豊かな熱帯雨林にそのまま定住し、冒険・探検心にとんだD型人は東に移動したのです。「農耕を伴わない定住」こそが世界標準とみるべきでしょう。―縄文ノート「43 DNA分析からの日本列島人起源論」「107 ドーパミン からの人類進化論」参照 

 狩猟・放牧民族であり、カナンの農耕・交易民を征服・奴隷化したユダヤ人の旧約聖書教(ユダヤ・キリスト・イスラム教右派)の影響を受けた西洋中心史観の、非定住=野蛮・未開、定住=城郭都市化=戦争文明という非科学的な定説を覆すべきです。

 第6は、西欧中心史観・旧約聖書宗教の「肉食が人類を生んだ」「適者生存の競争の闘争と戦争が人類を発展させた」という肉食・競争・戦争進化論と、「糖質魚介食が脳の発達をうながした」「共同と和平が人類を発展させた」という糖質魚食・共同・和平進化論の2つの古くて新しい文明論争について、番組は縄文文明を世界の新しい文明論としてはっきりと打ち出すべきであったと考えます。―縄文ノート「68 旧石器人・中石器人は黒人」「71 古代奴隷制社会論」「84 戦争文明か和平文明か」「133 『サピエンス全史』批判2 狩猟・遊牧民族史観」「134 『サピエンス全史』批判3 世界征服史観」「139 『サピエンス全史』批判5 狩猟採集民の『平和と戦争』」参照

      

 参加者からは「争うよりも四季折々の食べ物に関心があったのかも」「イースター島では木を伐り尽くした結果殺し合いになったと言われれている」「協力し合えばなんでもできるという共同体の意識があったんじゃないかしら」「争うことより共同体を作ることに力を注いでいたとしたら、ある意味今より進んでいたと思う」という素晴らしい意見がでていたのですが、メインキャスターの鴻上尚史氏は首をかしげていました。

 人類がイラクアフガニスタンウクライナ戦争やシリア・イエメン内戦、パレスティナミャンマークルド紛争などをへて、どのような共同体社会を創ることができるのか、今こそ文明論として論じるべきと考えます。―縄文ノート「72 共同体文明論」」76 オリンピックより『命(DNA)の祭典』をアフリカで!」参照

 第7は、私の直感からの仮説ですが、縄文アートの担い手は障がい者であった可能性です。障がい者が共同体の一員として、神に近い存在として生きることができたやさしい社会ではなかったか、と私は考えています。―「縄文ノート114 障害者アートと縄文土器デザイン」参照

 番組では煮炊き用の土器鍋と、吹きこぼれの泡や天に昇る湯気を龍神として表した祭祀土器を一緒にして論じていましたが、両者は区別すべきであり、祭祀土器の高い技術・芸術レベルは祭祀の役割の製作者がいたと考えます。―縄文ノート「30 『ポンガ』からの『縄文土器縁飾り』再考」「36 火焔型土器から『龍紋土器』 へ」「39 『トカゲ蛇神楽』が示す龍蛇神信仰とヤマタノオロチ王の正体」「108 吹きこぼれとポンガ食祭からの縄文農耕説」参照

 ただ縄文デザインについては、いまや日本発で世界標準となった絵文字の可能性もあり、「障がい者縄文アート」説については今後の研究課題と考えています。―「縄文ノート52 縄文芸術・模様・シンボル・絵文字について」参照

 第8は、縄文文化・文明を島国の例外的な特徴としてしかとらえておらず、アフリカを起点とした全人類拡散の歴史全体の中に位置付ける視点、「縄文文明アフリカ起源論」を欠いていることです。

 アフリカ西海岸のナイジェリアなどのY染色体E型人と分岐したD型人はナイジェリアでも発見されており、Ⅾ型人はチベットミャンマー沖のアンダマン諸島にもみられ、日本列島にまでやってきたこの海の道移動は、「主語-目的語-動詞」言語族の移動と重なります。

 D型の他にも、東南アジア・中国・朝鮮からのO型、シベリアからのC型が見られますが、東南アジアや中国、台湾などのように独自の言語・文化をもった少数民族アイヌを除いて分かれていないのは、活発な交易・交流と妻問夫招婚の母系制社会であったからだと考えられます。―縄文ノート「43 DNA分析からの日本列島人起源論」「45 縄文人ドラえもん宣言」「46 太田・覚張氏らの縄文人『ルーツは南・ルートは北』説は!?」「62 日本列島人のルーツは「アフリカ湖水地方」」「70 縄文人のアフリカの2つのふるさと」参照

 また、侵略民アーリア人の影響を受けにくい農業・宗教用語はインド原住民のドラヴィダ族の言語とよく似ており、カラスに炊いた赤米を与えるポンガの祭りは、青森・秋田・茨城・新潟・長野に伝わっています。―縄文ノート「30 『ポンガ』からの『縄文土器縁飾り』再考」「41 日本語起源論と日本列島人起源」「42 日本語起源論抜粋」参照

 また前述のように、祖先霊「ピー、ヒー」信仰は南インドからチベットミャンマービルマ・中国雲南地方からわが国に伝わっているのです。―縄文ノート「38 『霊(ひ)』とタミル語peeとタイのピー信仰」「74 縄文宗教論:自然信仰と霊(ひ)信仰」「132 ピュー人(ミャンマー)とピー・ヒ信仰」等参照

 第9は、縄文時代弥生時代と切り離す「縄文=未開、弥生=文明」史観、「縄文・弥生断絶史観」、「弥生人(中国人・朝鮮人)による縄文人征服」史観、天皇家国史観・大和中心史観にとらわれ、縄文から連続したスサノオ大国主国史を無視していることです。

 記紀によればスサノオ大国主の国は「豊葦原水穂国」であり、葦の生い茂った沖積平野で鉄先鋤を普及させて新羅との米鉄交易を進め、妻問夫招婚により各地の女王国をまとめたのであり、それは記紀に書かれた図4に示す天皇家が滅ぼした女王国の名前に見られます。

       

 筑紫大国主王朝の女王・卑弥呼は、30国に共通するスサノオ大国主の祖先霊信仰(鬼道)と、100枚(30国×3+10)の鏡や絹織物、朱を好物として魏皇帝から贈られ30の女王国に権威の象徴として渡したのです。図5のようにイヤナミや宗像3女神、宇迦之御(稲荷神)をはじめ女神を祀るスサノオ大国主系の古社が全国各地に数多くあることは「縄文時代スサノオ大国主建国の連続」「縄文・古代連続」を示しているのです。

 薩摩半島南西端の笠沙・阿多を拠点とした天皇家の2代目は山幸彦(山人(やまと):猟師)・海幸彦(隼人(はやと):漁師)であり、山幸彦は龍宮(りゅうぐう=りゅうきゅう=琉球)に渡り海神(綿津見神)の娘・豊玉比売(とよたまひめ)を妻とし、その子の鸕鶿草葺不合(うがやふきあえず)は豊玉比売の妹の玉依比売(たまよひめ)を妻とし、その子の若御毛沼(わかみけぬ)が東征して大和天皇家の初代・神武天皇となったとされていることからみても、天皇家縄文人の狩猟民であり、琉球の漁労民の一族であることを古事記は明記しています。なお、古事記は笠沙天皇家初代のニニギの妻の阿多都比売の別名を瀬戸内海の大三島の大山祇(おおやまつみ)の娘の木花佐久夜毘売(このはなさくやひめ)とするなど、イヤナギ・スサノオ大国主系の王名・王女名を借用している例からみて、図5の対馬や筑紫に祀られている豊玉比売・玉依比売は笠沙天皇家の一族ではなくイヤナギ・スサノオ大国主系の女王を祀っていると考えます。

 第10は、縄文を現代と結びつけ、遮光式土偶の駅舎、縄文グッズ、篠原博昭氏の縄文ヘアデザイン、望月昭秀氏のフリーペーパー『縄文ZINE』、縄文大工の雨宮国広氏等の活動が紹介されていた点は素晴らしいのですが、縄文文化が現代の生活にまで深く根ざしているという点についての紹介としては不十分と言わざるをえません。

 夫が危険な海に出る漁村では妻が家計を握っており、専業主婦時代のサラリーマンが給料を妻に渡して家計を任せていることなど、縄文から古代、さらには現代にまで母系制社会(母族社会)の習慣は連続しています。―縄文ノート「12 琉球から土器(縄文)時代を考える」「32 縄文の『女神信仰』考」「103 母系制社会からの人類進化と未来」参照

 平安時代から近代にかけての男子の正装の烏帽子(えぼし=からす帽子)の前には雛尖(ひなさき=女性器)が付けられ、縄文時代からの神名火山(神那霊山)信仰は現代に続き、各地の御柱祭や大黒柱・心柱などの起源もまた縄文巨木建築・立柱から続いており、現代の鍋料理は縄文土器鍋料理から連続し、赤飯は縄文の赤米食、正月の丸餅雑煮は縄文の里芋をルーツとしているのです。―縄文ノート「73 烏帽子(えぼし)と雛尖(ひなさき)」「33 『神籬(ひもろぎ)・神殿・神塔・楼観』考」「78 『大黒柱』は『大国柱』の『神籬(霊洩木)』であった」「25 『人類の旅』と『縄文農耕』、『3大穀物単一起源説』」「30 『ポンガ』からの『縄文土器縁飾り』再考」「142 もち食のルーツは西アフリカ」参照

 縄文時代を未開時代=前文明社会としてみる西洋中心史観ではなく、日本列島文明のベースとして「縄文文化・文明中心史観」を強調すべきであり、行き詰った現代文明の次の「持続可能文明」のモデルとして示すべきと考えます。

 

 以上、縄文文化・文明の解明は、全世界に共通する母族社会段階の歴史解明にインパクトを与えるのであり、「COOL JAPAN~発掘!かっこいいニッポン~」では、諏訪や若狭など全国をカバーした「縄文 〜Jomon~」の続編で世界にアピールし、長野・石川・富山・新潟・群馬・山梨などさらなる縄文世界遺産登録を進めるきっかけとなることを期待しています。

 SDGs(エス・ディー・ジーズ:持続可能な開発目標)な新たな文明社会の実現には、マルクスの架空の「原始共同体社会」ではなく「縄文共同体社会=母族社会」がモデルとなると考えます。

 

□参考□

<本>

 ・『スサノオ大国主の日国(ひなのくに)―霊(ひ)の国の古代史―』(日向勤ペンネーム)

 ・『邪馬台国探偵団~卑弥呼の墓を掘ろう~』(アマゾンキンドル本)

<雑誌掲載文>

 2012夏「古事記」が指し示すスサノオ大国主建国王朝(『季刊 日本主義』18号)

 2014夏「古事記播磨国風土記が明かす『弥生史観』の虚構」(前同26号)

 2015秋「北東北縄文遺跡群にみる地母神信仰と霊信仰」(前同31号)

 2017冬「ヒョウタンが教える古代アジア”海洋民族像”」(前同40号)

 2017冬「スサノオ大国主建国論1 記紀に書かれた建国者」(『季刊山陰』38号)

 2018夏「スサノオ大国主建国論2 「八百万の神々」の時代」(『季刊山陰』39号)

2018夏「言語構造から見た日本民族の起源」(『季刊 日本主義』42号)

2018夏「スサノオ大国主建国論3 航海王・スサノオ」(『季刊山陰』40号)

2018秋「『龍宮』神話が示す大和政権のルーツ」(『季刊 日本主義』43号)

 2018冬「海洋交易の民として東アジアに向き合う」(前同44号)

 2019春「漂流日本」から「汎日本主義」へ(前同45号)

<ブログ>

  ヒナフキンスサノオ大国主ノート https://blog.goo.ne.jp/konanhina

  ヒナフキンの縄文ノート https://hinafkin.hatenablog.com/

  帆人の古代史メモ    http://blog.livedoor.jp/hohito/

  邪馬台国探偵団         http://yamataikokutanteidan.seesaa.net/

  霊(ひ)の国の古事記論 http://hinakoku.blog100.fc2.com/