縄文ノート126 「レディ・サピエンス」と「女・子ども進化論」
2021年11月4日のNHKのBSプレミアム:コズミックフロント「レディサピエンス」を録画していましたが、撮りためている録画はHD2台もあり、やっと見ることができたのは新年に入ってからでした。
すぐに書けばよかったのですが、諏訪への製鉄・水利水田稲作の伝来から吉備・播磨の製鉄についての考察を進めていて、手付かずのままになっていました。さらに、2月24日からのロシア軍のウクライナ全面侵攻に反対して「2・26事件」の2月26日からフェイスブックを書き続けていて、縄文ノートは手が付きませんでした。
録画を見直す時間はなく、簡単なメモから「レディ・サピエンス」を紹介し、その「男性中心進化史観」批判を高く評価するとともに、私の西欧中心史観を批判する「アフリカ・アジア中心史観」での「女・子ども進化論」との違いを明らかにしておきたいと考えます。
「妻問夫招婚」のスサノオ・大国主建国論の霊(ひ)信仰の「母系制社会論」から、縄文社会研究や日本列島人起源論、さらには人類進化論へと進んできた私は「女・子ども主導人類進化説」を書き続けてきましたが、コズミックフロント「レディ・サピエンス」をNHKオンデマンド(220円)で是非ともご覧になっていただき、私の書いてきたブログと対照し、さらに発展させていただければ幸いです。
1 「レディ・サピエンス」の紹介
NHKコズミックフロント「レディ・サピエンス」は男性中心進化史観に対し、女性が進化に果たした役割を評価した画期的な番組です。
男が槍を持って狩りをしながらアフリカから世界に広がり、戦争によって国をつくり「文明社会」になったとする「男性中心史観」「闘争・戦争進化史観」「西欧中心史観」が未だに根強い中で、画期的な番組と言えます。
なお、今回は簡単なメモで、後に録画を見直して具体的な遺跡名や年代、提唱者などの内容を追加します。
⑴ 女性も狩りに参加していた
・馬の絵の下に、石の刃などとともに埋葬された女性。
・狩猟道具一式とともに埋葬された女性。
・多くのトナカイの骨は多くの男女の協力による追い込み猟の可能性。
⑵ 岩絵の多くは女性が描いた
・岩絵のある洞窟内には子供と女性の足跡が見られる。
・馬の岩絵の周りの手形の3/4は女性のものであった。
⑶ 女性中心の植物・魚介類の採集が8割ほどのカロリーを支えた
・縄文時代、植物・魚介類の採集は女性、狩猟は男性が中心。
・女性が中心の植物・魚介類の採集は食料カロリーの6割ほどを占める。
・男性の狩りの成功率は低かった。
⑷ 女性は家庭や社会への貢献度が高く、地位も高かった
・女性は食料確保で大きな役割を果たした。
・祖母は育児を手伝うとともに採集活動など通して、子どもたちの教育に大きな役割を果たした。
・多くの貝輪や石のペンダントを付けている縄文人女性の埋葬は女性の地位の高さを示す。
・後期旧石器時代からの妊娠女性像は女神信仰を示している。
2 私の「女・子ども進化論」との違い
「レディ・サピエンス」は石器時代からの女性の役割を見直し「男性中心史観」を批判した画期的な番組ですが、私の「女・子ども人類進化主導説」の「母系制社会論」「霊(ひ)信仰論」などからみると、次のような多くの限界を感じます。縄文社会論からの世界史の見直しが必要と考えます。
⑴ 相変わらずの「拝外主義」は残念
① 主にフランスとドイツ・イタリアの遺跡からの「レディ・サピエンス」説を進め、最後の方で縄文文明を紹介していますが、逆ではないでしょうか。
② 世界で最も研究が進んだ縄文1万数千年からスサノオ・大国主建国へと続く母系制社会の日本の連続した歴史から、世界史への提案を行うという気概を持って欲しいものです。
③ 縄文から弥生、スサノオ・大国主建国への「外発的断絶史観」「中国人・朝鮮人征服史観」ではなく、連続した「内発的発展史観」にたち、縄文文化・文明からの世界史解明を提案すべきでしょう。
⑵ 「西欧中心史観」の先入観
① 「サルからヒトになった」アフリカからこそ人類史を考えるべきであり、アフリカでの日本の人類学研究から進化論を組み立てるべきでしょう。
② 糖質・DHA食(芋・穀類・魚介類食)と女子どもの共同作業とおしゃべりによる知能の発達、水中採集活動による二足歩行と手機能向上はアフリカの熱帯雨林から始まったのです。
③ 狩りと肉食で人類は進化したのではありません。あたかも出アフリカ後に人類が進化したかのような描き方は、未だにNHKや日本の学者など「西欧中心史観」の根強さを思い知らされま す。
⑶ 「狩猟・戦争進化史観」の思い込み
① サバンナで男が投げ槍で狩りをして人類が進化したという「狩猟進化説」の思い込みの前に、女・子どもが足で貝やカニを捕まえ、銛で魚やワニ・トカゲ・カエルなどを採集した人類進化を考えるべきです。
② 男性中心史観の「キン肉マン史観」「ゴリラ型ヒト進化史観」ではなく、「頭脳発達史観」「ボノボチンパンジー型進化史観」への切り替えを図るべき時です。
③ 男女平等を掲げ、女性を家庭(出産・子育て)から解放して戦場に戦士として連れ出そう、ということでなければいいのですが。『戦争は女の顔をしていない』(ノーベル文学賞作家でベラルーシ人の父とウクライナ人の母を持つスヴェトラーナ・アレクシェーヴィチ)のです。
⑷ 「母系制社会」の無視
① 「男性中心史観」を批判しながら、「レディ・サピエンス」は「母系制社会」がヨーロッパをはじめ、世界にあったことを認めないままに終わっています。邪馬壹国だけでなく、記紀や播磨国風土記や神社に祀られた女神により、女王国は全国各地にあったのです。
② 縄文社会での女性の役割を「男系社会」の中に位置付け、女性が実家に助けを求めるというトンチンカンな縄文社会イラストを掲載し、記紀に記載されたスサノオ・大国主一族の妻問夫招婚や日本各地の女王国などの存在を無視しています。
⑸ 「農耕」「製鉄」主導は女性
① アフリカの農耕や土器づくりだけでなく、4000~3000年前からの製鉄は神話からみて女性が担っており、土器づくりの炉から製鉄が始まり、鉄の主な用途が「農耕具」であった可能性が高いことを無視し、石器社会と農耕社会の連続性の中で女性の役割を考えていません。
② 「石器―土器(鍋)―鉄器」時代の連続の中で母系制社会をとらえることができるのは、世界の中で日本だけであり、旧石器・縄文・弥生などそれぞれの閉じこもり研究ではない、世界をリードできる若手研究者の登場を期待したいところです。
⑹ 「子どもの役割」の無視
① ヒトは、乳幼児期進化(脳DHA量)、子ども期進化(採集能力と共同性獲得)、成人期進化(家族・共同体形成)の3段階で進化しますが、「レディ・サピエンス」は成人期進化しか取り上げていません。
② 日本においても農業機械化が進む1960年代頃までは農家では子どは重要な労働力であり、子どもの野外での遊びは「食料調達」でした。頭脳の発達は乳幼児・子ども期に獲得されたのです。
③ 「レディ・サピエンス」は人類進化で女性の役割を評価した点で画期的な科学番組ですが、乳幼児期進化・子ども期が知能の発達やコミュニティ形成、教育において重要であるという点には何の関心も寄せていません。
⑺ 卑弥呼「太陽神信仰」の空想
① 「天照」を「アマテル」ではなく「アマテラス」と読ませ、「世界を照らす天照大御神」とした本居宣長の皇国史観を受け継ぎ、相も変わらず「太陽」を頭に描いた卑弥呼の絵を登場させています。平塚らいちょう氏の「元始女性は太陽であった。真正の人であった。今、女性は月である。 他によって生き、他の光によって輝く、病人のような蒼白い顔の月である」は比喩的表現としては問題ないとしても、アマテル太陽神説が根強い中では誤解を受けそうです。
② 記紀によれば、榊には上から順に「玉、鏡、白と青の幣(木綿と麻)」をかけて飾って天神の神代(かみしろ=依り代)としていたのであり、太陽信仰の空想を裏付ける考古学的根拠などないにも関わらず、「卑弥呼=アマテル=太陽神」としたい新皇国史観が未だにNHKや学者たちを支配しているようです。
③ 記紀は出雲大社正面に祀られた始祖神を「カミムスヒ・タカミムスヒ」としており、霊(ひ)を産む「ムスヒ(産霊)」を中心にした宗教を示しており、「人・彦・姫・卑弥呼(霊人・霊子・霊女・霊御子(霊巫女))」の名称、皇位継承儀式の「日嗣=霊継(ひつぎ)」、死体を収める「柩・棺=霊継」、出雲で妊娠を「霊(ひ)が留まらしゃった」ということなどから、古神道(大国主神道)は現代に痕跡を残しています。「ひ=日」の太陽信仰など、かけらも見当たりません。
① 「レディ・サピエンス」は男性中心史観をもたらしたものとして、中世からの絵画や映画を持ち出して批判していますが、「男の肋骨から女が作られた」とするなど女性差別に満ちた一神教のユダヤ教・キリスト教・イスラム教については一言も触れていません。
② キリスト教が支配する中世暗黒時代の「魔女狩り」によって、女神崇拝が歴史から抹殺されてしまったことなど頬かむりです。また、奴隷制社会を作り上げたギリシア・ローマ文明が女奴隷によって女性全体の地位と尊厳を奪ったことなども無視です。
③ このようなキリスト教の下での「西洋中心史観」は、世界の人類に普遍的に存在する母系制社会の霊(ひ)信仰(死霊・祖先霊信仰)による「女神信仰」は理解できません。
④ キリスト教の影響を受けていないアフリカ・アジアの研究者や古代ケルト文化の研究者により、原始・古代母系制社会の解明がなされることを期待します。発掘学(考古学???)や民俗学・人類学は充実しているものの、「弥生人(中国人・朝鮮人)征服史観」や「天皇中心史観(大和中心史観)、非科学的な「神話全否定・津田史観」から覚醒できない日本の歴史学にはあまり期待はできませんが、世界的な視野を持った若い人たちが現れることを期待したいと思います。
⑼ 「女神」信仰はなかったのか?
① 「レディ・サピエンス」は安産を願う「妊娠女性像」と、霊(ひ)の再生・継承を願う「女神像」を一緒くたにして論じ、単に「女性の妊娠・出産」への崇拝としてしか見ておらず、死と再生を司る女神の分析ができていません。
② 女性の役割を「出産と子育て」に押し込めて来た男性中心社会への批判を行いながら、女性が宗教を担ってきたことを無視しています。
③ 母系制社会の伝統のないパレスティナ侵略民族のユダヤ人は「カナン人殺戮」を神の命令として正当化するために「神」を発明し、それを受け継いだキリスト教・イスラム教などもまた、人類の歴史に普遍的にあった母系制社会の「女神」の歴史を否定してきたのです。
③ 「霊人(ひと)」だけでなくあらゆる生類の「霊(ひ)の霊継(ひつぎ)」を最高の原理とする「命の宗教」の象徴として「女神」信仰があったことを、キリスト教史観は理解することはできません。
④ 幸い、日本の縄文研究は「妊娠土偶」(私は霊(ひ)が宿る安産のお守りで、出産後には壊されたと考えます)とシンボル化された「女神像」をはっきりと区別しており、世界に「神」の違いを説明して提案すべきです。
⑤ なお、「女神像」をギリシアの女奴隷像の「ヴィーナス」になぞらえて呼んでいるのが見られますが、ギリシア・ローマ奴隷制文明にあこがれた拝外主義者の恥ずかしい劣等民族史観という以外にありません。
⑽ 「考古学者」の宗教オンチ
① 「レディ・サピエンス」はイタリアのヴェンティミーリア洞窟で発見された3万年前の赤く塗られた「カヴィヨンの夫人」を紹介していますが、その意味は解説せず、女性の地位が高かったとしか説明していません。
② 製作スタッフやアドバイスした専門家たちは、日本の柩や槨(石槨・粘土槨など)の内部が朱で満たされていることを知らなかったのでしょうか?
この両者は、同じ宗教心を示しており、地母神の子宮からの黄泉帰り、血の中からの再生を願って死者を赤く染めたのです。
③ 「天皇中心史観」「アマテル太陽信仰史観」「男性中心史観」の製作者たちは、霊(ひ)信仰の地母神信仰など認めたくなかったのでしょう。また、天皇を神として国民を戦争に駆り立てた皇国史観と神道に対する反省から、戦後史学は記紀神話や神社伝承を全面否定して神話分析を避けてきましたから、死体や血から五穀や人が生まれるとした神話は8世紀の創作とし、古代人の宗教として捉えることを避けてきました。
④ イタリアの旧石器人やエジプトのミイラ、日本の吉野ヶ里の甕棺の死体などの朱について、「近代合理主義」「たたもの(唯物)主義」では防腐処理と解釈していますが、記紀神話は血から人(神々)が誕生するとし、播磨国風土記は「稲を鹿の血にまきたまいき」「宍の血を以て佃(田を作る)る」と血からの稲を育てるという古代人の考えを伝えており、血で包まれた再生を願う宗教的行為として見るべきと考えます。
⑽ 「レディ・サピエンス」から先へ
男性中心史観に対し、これを批判した「レディ・サピエンス」は意欲的な素晴らしい科学番組と考えますが、以上のように、10の問題点があると私は考えています。
是非とも「レディ・サピエンス」をNHKオンデマンドでご覧になっていただき、さらに前に進んでいただきたいと思います。
3 「女・子ども進化論」の一覧
以上の批判点について、元となる私の縄文生活・社会論、縄文宗教論、日本語起源論、人類起源・拡散論、文明論のブログのリストを示します。
Ⅱ 縄文生活・社会論
Ⅱ-1(5、25) 「人類の旅」と「縄文農耕」と「3大穀物単一起源説」 140613→201213
Ⅱ-9(13,91) 台湾・卑南族と夜這い・妻問夫招婚の「縄文1万年」181201→190308→210824
Ⅱ-10(103) 母系制社会からの人類進化と未来 211017
Ⅲ 縄文宗教論
1 霊(ひ)信仰
Ⅲ1-1(7) 動物変身・擬人化と神使、肉食と狩猟 140827→0816→200216
Ⅲ1-2(10) 大湯環状列石と三内丸山遺跡が示す地母神信仰と霊(ひ)信仰 200307
Ⅲ1-3(34) 霊(ひ)継ぎ宗教(金精・山神・地母神・神使文化) 150630→201227
Ⅲ1-4(15) 自然崇拝、アニミズム、マナイズム、霊(ひ)信仰 190129・0307→200411
Ⅲ1-5(30) 「ポンガ」からの「縄文土器縁飾り」再考 201220→1221
Ⅲ1-6(31) 大阪万博の「太陽の塔」「お祭り広場」と縄文 191004→201223
Ⅲ1-7(37) 「神」についての考察 200913→210105
Ⅲ1-8(38) 「霊(ひ)」とタミル語peeとタイのピー信仰 201026→210108
Ⅲ1-9(74) 縄文宗教論:自然信仰と霊(ひ)信仰 210518
Ⅲ1-10(120) 吉備津神社と諏訪大社本宮の「七十五神事」220129
2 女神・地母神信仰
Ⅲ2-1(32) 縄文の「女神信仰」考 200730→1224
Ⅲ2-2(73) 烏帽子(えぼし)と雛尖(ひなさき) 210510
Ⅲ2-3(95) 八ヶ岳周辺・安曇野・佐久の女神信仰調査 210915
Ⅲ2-4(96) 女神調査報告1 金生遺跡・阿久遺跡
Ⅲ2-5(98) 女神調査報告2 北方御社宮司社・有賀千鹿頭神社・下浜御社宮司神社 210924
Ⅲ2-6(99) 女神調査報告3 女神山(蓼科山)と池ノ平御座岩遺跡 210930
Ⅲ2-7(100) 女神調査報告4 諏訪大社下社秋宮・性器型道祖神・尾掛松 211003
Ⅲ2-8(101) 女神調査報告5 穂高神社の神山信仰と神使 211008
Ⅲ2-9(102) 女神調査報告6 石棒・男根道祖神 211213
Ⅳ 日本語起源論
Ⅳ-2(94) 『全国マン・チン分布考』からの日本文明論181204→200204→210907
Ⅶ 人類起源・拡散論
Ⅶ-1(81) おっぱいからの森林農耕論 210622
Ⅶ-2(85) 「二足歩行」を始めたのはオスかメス・子ザルか 210713
Ⅶ-3(87) 人類進化図の5つの間違い 210724
Ⅶ-4(88) 子ザルからのヒト進化説 210728
Ⅶ-5(89) 1段階進化論から3段階進化論へ 210808
Ⅶ-6(64) 人類拡散図の検討 210330
Ⅶ-7(65) 旧石器人のルーツ 210403
Ⅶ-8(107) ドーパミンからの人類進化論―窮乏化進化か快適志向進化か 211110
Ⅶ-9(111) 9万年前の骨製銛からの魚介食文明論 211128
Ⅷ 世界文明論
Ⅷ-9(75) 世界のビーナス像と女神像 210524
Ⅷ-10(86) 古代オリンピックとギリシア神話が示す地母神信仰 210718
Ⅷ-11(90) エジプト・メソポタミア・インダス・中国文明の母系制
Ⅷ-13(92) 祖母・母・姉妹の母系制 210826
Ⅷ-14(116) 独仏語女性語からの母系制社会説 211216
Ⅷ-15(122) 「製鉄アフリカ起源説」と「海の鉄の道」 220210
□参考□
<本>
・『スサノオ・大国主の日国(ひなこく)―霊(ひ)の国の古代史―』(日向勤ペンネーム)
・『邪馬台国探偵団~卑弥呼の墓を掘ろう~』(アマゾンキンドル本)
<雑誌掲載文>
2017冬「ヒョウタンが教える古代アジア”海洋民族像”」(『季刊 日本主義』40号)
2018夏「言語構造から見た日本民族の起源」(『季刊 日本主義』42号)
2018冬「海洋交易の民として東アジアに向き合う」(『季刊日本主義』44号)
2019春「漂流日本」から「汎日本主義」へ(『季刊 日本主義』45号)
<ブログ>
ヒナフキンのスサノオ・大国主ノート https://blog.goo.ne.jp/konanhina
ヒナフキンの縄文ノート https://hinafkin.hatenablog.com/
帆人の古代史メモ http://blog.livedoor.jp/hohito/
邪馬台国探偵団 http://yamataikokutanteidan.seesaa.net/
霊(ひ)の国の古事記論 http://hinakoku.blog100.fc2.com/